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2023 年度 実施状況報告書

東アジアの服飾文化における伝統と変容

研究課題

研究課題/領域番号 22KJ0732
配分区分基金
研究機関東京大学

研究代表者

劉 玲芳  東京大学, 東洋文化研究所, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2023-03-08 – 2025-03-31
キーワード婚礼衣裳 / 流行 / 変容 / 百貨店 / 近代
研究実績の概要

本年度は、日本における儀礼服(婚礼衣裳)を中心にその変化と変遷過程を明らかにした。研究成果として、2本の査読付きの学術論文を執筆した。論文1「近代日本の婚礼衣裳における流行と変容―花嫁の髪型・式服をめぐって―」(『東洋文化研究所紀要』東京大学東洋文化研究所、第185号、pp.465-496、2024年3月)では、主に花嫁の髪型と式服に焦点を当て、近代の婚礼衣裳においてどのような変化が生じたのかを具体的に考察し、その流行と変容の実態を明らかにした。論文2「大正・昭和初期における黒地婚礼衣裳の流行―百貨店との関わりを中心に―」(『間谷論集』第18号、pp.17-38、2024年3月)では、大正時代から昭和初期にかけての黒地の婚礼衣裳の流行に焦点を当て、その実態と変遷過程を明らかにした。さらに、黒地の婚礼衣裳が流行した経緯において、呉服屋系百貨店がどのように関与していたかについても考察した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

先行研究における儀礼服に関する文献の整理、そして、膨大な一次資料の収集や分析作業には、予定よりも多くの時間が費やされた。その結果、2本の論文が執筆され、また2つの口頭発表が行われた。
現在、「服装改良」に関する研究は進行中であり、その結果はまだ得られていない。

今後の研究の推進方策

今後、研究計画書通りに、日中両国の新聞・雑誌記事および華僑史料、風俗文化、服装関連の文献資料を詳細に読み解き、東アジアの服飾文化における洋風化の発端を探しながら、その変容過程の実態を明らかにする。また、東アジアにおける伝統服への改良の実態や男女間の洋装化の差異を比較する予定である。

次年度使用額が生じた理由

2023年度において、助成金の使用は主に物品の購入に加えて、海外シンポジウムへの参加やヨーロッパでの資料調査に充てられた。現在は若干の残高が残っているが、次年度には研究成果の発表(論文投稿料)や海外での資料調査、国際シンポジウムへの参加にそれを使用する予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件)

  • [雑誌論文] 「近代日本の婚礼衣裳における流行と変容―花嫁の髪型・式服をめぐって―」2024

    • 著者名/発表者名
      劉 玲芳
    • 雑誌名

      『東洋文化研究所紀要』

      巻: 185 ページ: 465-496

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 「大正・昭和初期における黒地婚礼衣裳の流行―百貨店との関わりを中心に―」2024

    • 著者名/発表者名
      劉 玲芳
    • 雑誌名

      『間谷論集』

      巻: 18 ページ: 17-38

    • 査読あり
  • [学会発表] 20世紀前後の日本の婚礼衣裳について ―黒地の婚礼衣裳を中心に―2023

    • 著者名/発表者名
      劉 玲芳
    • 学会等名
      国際服飾学会 第42回大会
    • 国際学会
  • [学会発表] 近代日本における花嫁衣裳の変遷 ―20世紀前後の新聞・雑誌を中心に―2023

    • 著者名/発表者名
      劉 玲芳
    • 学会等名
      第13回国際日本語教育・日本研究シンポジウム
    • 国際学会

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公開日: 2024-12-25  

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