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2023 年度 実績報告書

大規模重合によるスロー地震スペクトルの評価:広帯域スロー地震現象の解明に向けて

研究課題

研究課題/領域番号 22KJ0854
配分区分基金
研究機関東京大学

研究代表者

増田 滉己  東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2023-03-08 – 2024-03-31
キーワードスロー地震 / 南海沈み込み帯 / メキシコ沈み込み帯
研究実績の概要

これまでスロー地震の研究は日本やアメリカ西海岸といった密な観測網が整備された地域で特に精力的に行われており、その他の地域では必ずしも網羅的もしくは長期的な解析は行われていない。本研究では、観測点分布がまばらな観測網しかない地域にも適用可能な、単一観測点の地震計データからスロー地震を検出する手法の開発を行った。スロー地震を検出する際、従来は用いる周波数帯域を高周波数帯域(1-10 Hz)か低周波数帯域(0.01-0.1 Hz)に限定し、それぞれの周波数帯域で確認されるシグナルを1つのイベントとして検出していた。本研究ではこれらの2つの周波数帯域の情報を使い、地震波エネルギーレートと地震モーメントレートという現象の規模を表す物理量に変換した上で、2つの帯域で相関をとることで広帯域なシグナルとしてスロー地震を検出する。令和4年度はこの手法を日本及びメキシコのデータに適用し、手法の性能評価およびこれまで知られていなかったスロー地震活動の検出に成功した。令和5年度はさらに世界中のデータに適用し、アメリカ西海岸南部での検出に成功した。この地域ではこれまで低周波数帯域でのスロー地震のシグナルは検出されておらず、広帯域な現象としての地震性スロー地震という考え方の普遍性を支持する結果である。一方、日本とメキシコのデータで確認できなかった種類の誤検出も得られたことから、手法に改善の余地があることも確認できた。これらの研究成果について国内学会と国際研究集会、国際学会で発表を行った。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] A Single‐Station Method for Seismic Detection of Slow Earthquakes: Applications to Japan and the Mexican Subduction Zone2023

    • 著者名/発表者名
      Masuda Koki、Ide Satoshi
    • 雑誌名

      Journal of Geophysical Research: Solid Earth

      巻: 128 ページ: e2023JB027311

    • DOI

      10.1029/2023JB027311

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Single-station detection of seismic slow earthquakes using their broadband characteristics2023

    • 著者名/発表者名
      Koki Masuda、Satoshi Ide
    • 学会等名
      JpGU2023
    • 国際学会
  • [学会発表] 単一観測点のデータを用いたスロー地震の地震学的検出:日本・メキシコおよび全世界の観測点への適用2023

    • 著者名/発表者名
      増田滉己、井出哲
    • 学会等名
      日本地震学会2023年度秋季大会

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公開日: 2024-12-25  

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