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2023 年度 実績報告書

中高の英語学習における語彙学習方略の適応的な変容:その機序の解明と指導法の検討

研究課題

研究課題/領域番号 22KJ0944
配分区分基金
研究機関東京大学

研究代表者

内田 奈緒  東京大学, 教育学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2023-03-08 – 2024-03-31
キーワード学習方略 / 縦断調査 / 実践研究 / 方略指導 / 語彙学習 / 英語学習
研究実績の概要

英語学習において,学習者は多量の語彙を自立的に学ぶ必要があり,その質として学習方略が重要である。学習初期には,反復練習に頼っても成果が得られやすくとも,既有知識や学習する語彙量が増えるにつれ,知識を結びつける学習方略を使用することで適応的に学習できると考えられる。そこで,本研究課題では,学習方略の変容過程に焦点を当て,(1)中高生を対象とした調査研究と,(2)高校において学習方略を指導する実践研究を行った。これらの研究を通して,適応的な方略使用に至る学習者内の変化について一定の示唆が得られつつある。
(1)2021年度から実施している縦断調査の3年目として,本年度は,中学校2校および高校3校において,語彙学習方略,学習観,学習目標を問う質問紙調査と語彙知識量を推定するテストを実施した。調査協力校に対して,語彙知識量の推定結果を返却した。これらの調査結果をデータ化を終え,現在分析中である。
(2)-1. 2020年から2022年度にかけて高校教員と協同し,知識を関連づけて語彙を学ぶ学習方略の指導実践を行った。本年度は質問紙データとインタビューデータの分析を行った。指導した方略の使用を1-2年目に増加させ,3年目にも安定的に使用した生徒と,3年目にその使用が不安定になった生徒が存在し,それらの生徒の違いについて検討した。この研究については現在論文投稿中である。
(2)-2. 英語学習の初期からつまずいた学習者に対する学習方略の指導について,高校教師と協同しながら開発・実施した。そもそも単語が読めない学習者に対し,発音ルールを活用する方略を指導した結果,ルールに対する意識が高まり,一部の学習者は自主的に方略を使用し始めた。一方,方略の自立的な使用の難しさも明らかになり,学校の通常授業との継続的な協働の必要性も示唆された。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2023 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (3件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] 効果的な学習方略はいかにして学習に取り入れられるかー研究者と教師が連携した語彙学習方略指導の効果とそのプロセス2023

    • 著者名/発表者名
      内田奈緒・水野木綿・植阪友理
    • 雑誌名

      教育心理学研究

      巻: 71 ページ: 145~158

    • DOI

      10.5926/jjep.71.145

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 城戸奨励賞を受賞して2023

    • 著者名/発表者名
      内田 奈緒
    • 雑誌名

      教育心理学年報

      巻: 62 ページ: 325~327

    • DOI

      10.5926/arepj.62.325

    • オープンアクセス
  • [学会発表] Change in students’ use of vocabulary learning strategy: Three years of a practice by a researcher and an English teacher2023

    • 著者名/発表者名
      Nao Uchida; Yu Mizuno; Yuri Uesaka
    • 学会等名
      Symposium "Building Bridges between Educational Research and School Practice: Lessons from Japan and Germany"
  • [学会発表] Case Study of Co-practicing between Researchers and Teachers : How to Teach Learning Strategies in Junior High School2023

    • 著者名/発表者名
      Satomi Shiba; Nao Uchida; Yuri Uesaka; Kazumasa Furuya; Kihiro Isoda; Takafumi Ogawa
    • 学会等名
      Symposium "Building Bridges between Educational Research and School Practice: Lessons from Japan and Germany"
  • [学会発表] 学習者は指導された学習方略をいかに取り入れるのかー研究者と英語教師による3年間の実践からー2023

    • 著者名/発表者名
      内田奈緒・水野木綿
    • 学会等名
      教育工学会2023年秋季全国大会
  • [備考] researchmap

    • URL

      https://researchmap.jp/naouchida

  • [備考] ReserachGate

    • URL

      https://www.researchgate.net/profile/Nao-Uchida-2

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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