研究課題/領域番号 |
22KJ1033
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配分区分 | 基金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
桑原 聡一朗 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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キーワード | 前景放射除去 / 異方的背景重力波 / 球面調和解析 |
研究実績の概要 |
現行の重力波検出器が各異方性モードに対してどれくらいの感度をもって測定できるかを判定するため、各検出器の球面調和モードに対するOverlap reduction functionを計算するコードを作成し、Fisher情報行列をその定義から計算し直した。前述のOverlap reduction functionを利用してこのFisher情報行列を計算するコード作成を前年度行い、Fisher情報行列を元に現検出器での各異方性のパラメータ推定エラーを見積もった。David et al.の先行研究を元に角度パワースペクトラムの研究結果と比較し、整合性を確かめた。 非等方性の測定に関して、フィッシャー情報行列を用いたアプローチとは別にベイズ推定を用いた方法が先行研究で存在する。この方法に関してさらに複数モデルを用いた手法について考察し、LVK Septemberミーティングにて発表を行った。前景放射除去を行う上でのよりよいパラメータ推定を行うのがどちらの手法なのかを選定していく予定である。 非等方性のO4に向けた計算速度向上を行うGPU導入については一定の成果が得られた。この結果は前述のベイズ推定のアプローチに関して速度向上の面で助けになると予想され、モデリングにおけるパラメータ数の複雑性を担保することが出来る。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
計算コードの先行研究との整合性の確認に時間がかかり、実際に前景放射除去を行うフェーズに到達できなかった。
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今後の研究の推進方策 |
研究に関してコメントを頂いている研究者の方と定期的にオンラインミーティングを行っているが、今年度は研究の遅延を鑑みて、出張し実際に対面してアドバイスを頂き、推進を計りたいと考えている。今年度中旬までに前景放射除去の推定見積もり。今年度終了時までに実際の放射除去シミュレーションを完了させたいと考えている。
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