本年度は、主にバーナード・ウィリアムズのテクストを集中的に読み、その成果を論文・発表・雑誌記事のかたちで発表した。人生の意味の哲学に関するウィリアムズの議論の再構成を英語論文としてまとめるとともに、自由意志論争に関するウィリアムズの議論の再構成を研究室紀要論文としてまとめた。また、未だ論文としてまとめられていないものの、ウィリアムズの議論(道徳批判・倫理学理論批判)の再構成と擁護を行う学会発表も複数回行い、フィードバックを得ている。より広い哲学史的視野からウィリアムズをヒューム・ニーチェと結びつける発表も行った。これらとは別に、本年度の研究成果をもとにして、一般雑誌において「バーナード・ウィリアムズ入門」と題する連載記事を二回執筆した。くわえて、道徳批判としてのアナキズムの思想についても研究を進めており、雑誌記事を執筆した。
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