研究実績の概要 |
県内で活動する患者会に所属する就労しながら治療を続けた乳がんサバイバー、又患者会全般に参加したことがない就労しながら治療を続けた女性がんサバイバーを対象にオンラインで個別に聞き取り調査を開始した。 第一に確認できたのは、周囲から心配されたくない、仕事に影響するなどがんという病が持つ負のイメージや治療による外見の変化や就労の悩みなどから女性たちは特有の悩みを抱え、口を閉ざしていたことである。就労先では周囲に気を使い、極力オープンにはしてこない方が多くみられた。そして、オンラインを含む、患者会という場は当事者たちが安心して語れる場、共有できる場として存在していた。加えて、オンラインコミュニティーサイトPeer Ring代表の方にSNSならではの対策や、メリットデメリットや、私の回復について伺った。 3月には試験的だが写真コラージュワークショップを開催した。 ワークショップは、1. 背景となる写真を選び、2. そこに貼りたい写真を選び、切り抜き、貼って足いくという行程である。3.コラージュした写真や余白には自由にデコレーション、色味を加える、テキストを加える時間を設けている。4. 最後に、各自制作したコラージュにタイトルを付け、ミニ発表会を行うながれだ。毎回制作中は、世間話も交えながら、黙々と手先を動かし、時には無言になり集中して取り組んでいる。 限られた時間設定により、選ぶというプロセスが即興性を促し、直感を育み、集中や無心といった状態を作りだす。ミニ発表会では、作品として昇華された表現媒体を鑑賞し、感想を共有する。サークル参加者の多くは達成感を実感する。「アートは苦手意識があったけど, 夢中になっていた. 無心になって, あれこれ考えた, おしゃべりも楽しかった」などの対話が交わされた。
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