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2022 年度 実績報告書

ペプチド分解酵素LAP3に着目した骨格筋維持機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22J00078
配分区分補助金
研究機関電気通信大学

研究代表者

長名 シオン  電気通信大学, 情報理工学研究科, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2022-04-22 – 2025-03-31
キーワード骨格筋 / アミノペプチダーゼ / プロテアソーム
研究実績の概要

超高齢社会を迎えた我が国において, サルコペニア(加齢性筋減弱症), フレイル(虚弱), ロコモティブシンドローム(運動器症候群), 転倒骨折など運動機能低下が関連する要介護・要支援者は200万人(2017年)を越え, 要介護・要支援者全体のおよそ30%を占めている. 予防の余地が残されている運動機能の低下への対応は喫緊の健康課題であり, その根幹をなす骨格筋量や機能を維持することが不可欠である.
我々はこれまでの研究により,骨格筋量を維持するには, 筋内のタンパク質の合成・分解のバランスを保つことが重要であり, 特に細胞内タンパク質の動的な分解システムであるプロテアソームと呼ばれる酵素複合体とその分解過程の下流にあたるペプチド分解酵素であるアミノペプチダーゼが骨格筋の維持に不可欠であることを明らかにしてきた. そこで本年では, アミノペプチダーゼによる筋量制御メカニズムの解明を目指し, ロイシンアミノペプチダーゼLAP3に着目した研究に取り組んだ. LAP3遺伝子欠損マウスを作出し, 骨格・骨格筋量, 臓器の重量といった表現系解析を実施した. その結果, LAP3KOマウスは個体が小さく, 特に骨格筋量が減少することがわかった. その一方で, 他の臓器については重量の変化が見られなかったことから, LAP3は筋特異的な制御分子として機能する可能性が示唆された. 今後はLAP3による筋量制御の分子機構の解明を中心に研究に取り組む予定である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

LAP3遺伝子欠損マウスの繁殖が進んでおらず, 当初の予定よりも遅れてしまっている.

今後の研究の推進方策

表現系解析はおおまかには完了したため, 次年度以降については分子制御メカニズムの解明に取り組む予定である. マウスの繁殖数を増加させることで, さらに研究を加速させていきたい.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Little involvement of recycled-amino acids from proteasomal proteolysis in de novo protein synthesis2022

    • 著者名/発表者名
      Shion Osana, Yasuo Kitajima, Suzuki Naoki, Hiroaki Takada, Kazutaka Murayama, Yutaka Kano, Ryoichi Nagatomi
    • 雑誌名

      Biochemical and Biophysical Research Communications

      巻: 634 ページ: 40-47

    • DOI

      10.1016/j.bbrc.2022.09.113

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] アミノペプチダーゼによる筋分化制御メカニズムの解明2022

    • 著者名/発表者名
      長名シオン
    • 学会等名
      日本筋学会
  • [学会発表] ペプチド分解酵素による筋分化制御機構の解明2022

    • 著者名/発表者名
      長名シオン
    • 学会等名
      日本体力医学会

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公開日: 2023-12-25  

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