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2020 年度 実績報告書

古代土壌DNAを用いた遺跡の居住環境の復元

研究課題

研究課題/領域番号 20J00078
配分区分補助金
研究機関総合研究大学院大学

研究代表者

澤藤 りかい  総合研究大学院大学, 先導科学研究科, 特別研究員(SPD) (50814612)

研究期間 (年度) 2020-04-24 – 2025-03-31
キーワード古代土壌DNA / sedaDNA / 住環境 / 古代DNA / 食物 / 病原体
研究実績の概要

過去のヒトの居住環境を、古代土壌DNAを用いて分析・復元する手法を確立する。具体的には、遺構の各区画(炉・トイレ・ゴミ捨て場・柱跡など)から土壌を採取し、DNA抽出・配列解析(ショットガンシーケンス)を行う。これによって、①各区画の使われ方によって、DNA構成にどのような違いが出てくるのか(各区画のマーカーとなるDNAの探索)、②古代土壌DNAから、当時の食物・住居の素材・寄生虫などの衛生環境の情報が得られるのか、を検証する。この手法を複数の遺跡に適用し、その有効性を検証するとともに、最終的には、古代土壌DNA解析から当時の居住環境を復元することを目指す。
当該年度は新型コロナウイルス感染症の影響のため、本研究に必要な遺跡の土壌サンプリングに大きな影響を受けた。そのような状況下であったが、共同研究者の協力もあり、2020年度中に4遺跡の土壌をサンプリングすることができた。各遺跡からは炉などの遺構から土壌をサンプリングし、比較試料としてその周辺の土壌もサンプリングした。またサンプリングを共同研究者に依頼する際のための土壌サンプリングマニュアルも作成した。
また、所属機関に古代DNAの実験設備がなく共同研究機関で実験を行う必要があり、これも困難を極めたが、所属機関である総合研究大学院大学(葉山キャンパス)に新たに古代DNA・古代プロテオミクス専用の実験室が設けられ、出張することなしに実験を行うことができるようになった。このため、総研大においてサンプリングした遺跡土壌からのDNA抽出とライブラリ作成を進めた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

新型コロナウイルス感染症の影響のため、本研究に必要な遺跡の土壌サンプリングに大きな影響を受けたが、そのような状況下でも4遺跡の土壌をサンプリングすることができた。また古代DNAの実験設備も所属機関に新設され、研究の遂行が容易になった。

今後の研究の推進方策

今後は得られた遺跡土壌からDNAを抽出し配列解読を行う。また遺跡土壌のサンプリングも平行して進める。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Applications of mass spectrometry-based proteomics in archaeology and palaeoanthropology2020

    • 著者名/発表者名
      Sawafuji Rikai、Tsutaya Takumi
    • 雑誌名

      Anthropological Science (Japanese Series)

      巻: 128 ページ: 1~19

    • DOI

      10.1537/asj.200213

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 環境DNAから読み解く古環境と文化2020

    • 著者名/発表者名
      澤藤りかい, 太田博樹, 石田肇
    • 雑誌名

      アジアにおけるホモ・サピエンス定着プロセスの地理的編年的枠組み構築4(パレオアジアA01班2019年度研究報告)

      巻: - ページ: 114-118

    • オープンアクセス
  • [学会発表] アジア東部の後期更新世のホモ属に関するレビュー2020

    • 著者名/発表者名
      澤藤りかい, 蔦谷匠, 石田肇
    • 学会等名
      パレオアジア文化史学第10回研究大会
  • [学会発表] 現代・古代人の歯石DNA解析2020

    • 著者名/発表者名
      澤藤りかい, 上原麗, 石田肇
    • 学会等名
      パレオアジア文化史学第9回研究大会

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公開日: 2022-12-28   更新日: 2023-08-01  

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