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2023 年度 実績報告書

ペプチド核酸による二本鎖DNA認識の構造学的解析と遺伝子工学応用

研究課題

研究課題/領域番号 22KJ1567
配分区分基金
研究機関名古屋大学

研究代表者

柴田 将成  名古屋大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2023-03-08 – 2024-03-31
キーワードDNA / PNA / ペプチド核酸 / インベージョン / 結晶構造解析 / ヌクレオソーム
研究実績の概要

ペプチド核酸(PNA)は二本鎖DNAに対して「インベージョン」と呼ばれる特徴的な結合様式が可能である。本研究では、構造学的な分析によるインベージョンの生体内での二本鎖DNAを制御する基盤技術への展開を目指した。
PNAをparallel配向に設計し、化学修飾が不要なインベージョン手法を開発した。溶液中のイオン強度、温度の影響、ミスマッチ配列に対する選択性、標的塩基配列ごとの認識効率の変化を見出した。また、生理的条件下にてプラスミドDNAを認識可能なことを明らかにした。
Parallel配向のPNA/PNA二本鎖の結晶構造解析に取り組んだ。Parallel配向ではより熱安定性の高いantiparallel配向と比較して水分子を介した水素結合ネットワーク数が有意に少なく、配向性によって二本鎖の熱安定性に差が生じる要因となることが示唆された。
インベージョン複合体の部分構造となるparallel型PNA/DNA二本鎖のX線結晶構造解析に取り組んだ。重原子を有するウラシル塩基誘導体を導入したPNAオリゴマーを合成し結晶化を行った。X線回折実験により異常散乱を含むデータを収集し、現在モデル構築を進めている。また、インベージョン複合体の安定な形成に適したDNAおよびPNAの塩基配列、鎖長を詳細に設計することにより結晶化手法を確立した。さらにX線回折実験における測定試料への損傷を抑える抗凍結処理を実施し回折データの分解能を改善させた。
真核生物の生体内のDNAのモデルとして、ヒストンタンパク質とDNAを人工的に複合化したヌクレオソームを標的とし、蛍光標識したPNAによって結合可能か評価した。ヒストンタンパク質とDNAとの結合親和性が高い領域ではPNAの結合は確認されず、一方で親和性が低いと考えられるDNAの末端領域ではPNAが結合することが明らかとなった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ペプチド核酸PNAによる新規2本鎖DNA認識技術の開発-Parallel型PNAインベージョンについて-2023

    • 著者名/発表者名
      柴田将成、愛場雄一郎
    • 学会等名
      第7回CeSPI-NUSR合同セミナー

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公開日: 2024-12-25  

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