研究課題/領域番号 |
20J40285
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
西江 仁徳 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 特別研究員(RPD)
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研究期間 (年度) |
2020-10-12 – 2024-03-31
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キーワード | エスノグラフィ / チンパンジー / 動物 / 動物記 |
研究実績の概要 |
■研究発表 2022年9月に開催された、国立民族学博物館共同研究会「『描かれた動物』の人類学 ―動物×ヒトの生成変化に着目して」において、本研究課題の「動物のエスノグラフィ」の実践について、現在編集に関わっている「新・動物記」シリーズ(京都大学学術出版会)のねらいと成果を報告・議論した。2022年10月に開催された、公開シンポジウム「ライフヒストリー:サルとヒトの誕生・成長・死」(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所)において、チンパンジー死生学の最新の成果を批判的に検討しつつ、チンパンジー社会における死のあり方について検討・議論した。2022年11月に開催された、日本動物行動学会第41回大会において、「新・動物記」シリーズの目的と現在までの成果を報告し、「動物のエスノグラフィ」をさらに拡張・推進していく方向性を示した。 ■調査 2023年1月から2月にかけて、タンザニア・マハレでの野生チンパンジーの生態・行動調査を実施した。コロナ禍以降最初の渡航となり、現地の状況把握やチンパンジーの個体識別から再開する必要があったため、十分な調査期間を取ることが難しかったが、チンパンジーによるアカオザル狩猟やチンパンジー集団内での感染症の流行など、いくつか注目すべき事例を収集することができた。 ■その他 本研究課題「チンパンジーのエスノグラフィの理論と実践」の実践面として展開している単行本「新・動物記」シリーズ(京都大学学術出版会、黒田末壽、西江仁徳 共同編集)の第5巻~第7巻までを2022年度に出版した。2022年11月には、新・動物記既刊の著者二人を招いて、福岡・天神の書店でアウトリーチイベントを開催した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナで現地調査ができない時期が続いたが、2022年度は調査を再開することができた。また、これまでの成果をいくつかの学会や研究会で発表し、「動物のエスノグラフィ」という新たなジャンルについて、理論的な深化と展開、また実践面でも単行本「新・動物記」シリーズを順調に出版できており、おおむね計画通りに進捗している。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度は、これまでの成果をまとめて「チンパンジーのエスノグラフィ」の出版へ向けた執筆を進める。「新・動物記」シリーズの刊行もこれまで通り年度内に3巻のペースで進めていく。他の研究者と調整しつつ、タンザニアでのチンパンジーの現地調査も可能な限り実施する予定である。
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