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2022 年度 実績報告書

環状逆配向性PIP-DNA複合体のX線結晶構造解析

研究課題

研究課題/領域番号 21J22721
配分区分補助金
研究機関京都大学

研究代表者

安倍 克彦  京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2021-04-28 – 2024-03-31
キーワードX線結晶構造解析 / ピロールイミダゾールポリアミド / CAGリピート配列 / DNA
研究実績の概要

当該年度においては、その前年度に設定した、結晶化条件の最適化・適切な分解能の回折データの取得・構造モデルを当てはめることが可能な電子密度マップの取得といった目標を達成した。結晶化条件の最適化の段階においてはこれまでに得られいた結晶化条件の周囲の条件をより細かく探索していくことにより十分なサイズの結晶を得ることができた。回折データの取得時には次の電子密度マップを得る際により正確なマップが得られるようリダンダンシーの高いデータを用意した。加えて電子密度マップを得る際にはこれまで用いていたSAD法ではなく回折点の様子からMAD法が最適であると判断し、十分に解釈可能な電子密度マップを得ることに成功した。このことにより、当該年度の後半期以降は得られた電子密度マップに構造を当てはめ、適切な改良を加えていく段階に移ることができている。
加えて、当該年度における「海外挑戦プログラム」と「若手研究者交流事業(スイス枠)」にシリカナノ粒子を用いたプローブ開発の研究テーマについて採択された。現在はスイスにてこれらの助成金を得ながら、研究を行っている。受け入れ先のAO research instituteでは様々な分野のプロフェッショナルの助言を受けつつ、設定したプローブ開発の計画を順調に遂行できている。具体的には、開発したプローブがまず細胞に正しく導入されるかについて調査し、これを確認している。次にそのプローブが機能発現を行っていることも確認しており、現在では最終段階である二つの遺伝子の同時検出の実験に移っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

まず当該年度の前年度に設定した目標はすべて到達している。加えて、その後の解析も順調に行えていることから、上記のような評価を行った。さらに「海外挑戦プログラム」等におけるプローブ開発のテーマにおいてもスイスにて様々な助言を受けつつ、正確な手法を用いてひとつずつ確認を行い、進捗を生めている。これらを総合した結果上記の評価が妥当であると判断した。

今後の研究の推進方策

X線結晶構造解析のテーマにおいては、引き続き構造の最適化を行っていく。この構造が確定し次第、PDBへと報告する予定である。またこの構造を主とした論文執筆も考えており全体や水素結合の位置などに着目をし、考察を加えていく予定である。
プローブ開発のテーマにおいては、6月中旬の帰国に向けてどのような実験を行い、まとめていくかを考えているところである。また帰国後も必要に応じて受け入れ研究者や共同研究者とZoom等を用いた会議を行い、追加の実験の指示などを出していく予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Nano-bio interaction between human immunoglobulin G and nontoxic, near-infrared emitting water-borne silicon quantum dot micelles2023

    • 著者名/発表者名
      Chinnathambi Shanmugavel、Shirahata Naoto、Kumar Mahima、Karthikeyan Subramani、Abe Katsuhiko、Thangavel Vaijayanthi、Pandian Ganesh N.
    • 雑誌名

      RSC Advances

      巻: 13 ページ: 6051~6064

    • DOI

      10.1039/D3RA00552F

    • 査読あり / 国際共著
  • [学会発表] 逆配向型結合環状 PIP-DNA 複合体の X 線結晶構造解析および順配向型複合体との構造比較2022

    • 著者名/発表者名
      安倍 克彦 ・ 廣瀬 優希 ・ 浴 晴彦 ・ 竹田 一旗 ・ 遠藤 政幸 ・ 板東 俊和 ・ 杉山 弘
    • 学会等名
      生体機能関連化学部会 若手の会 第33回サマースクール

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公開日: 2023-12-25  

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