(1) Tenfold分類と呼ばれるフェルミオンの対称性の分類に対して,対応するoverlap Dirac演算子を構成した.また,それぞれの対称性に対するGinsparg-Wilson関係式とmod 2指数定理も与えた.さらにこれらの結果をまとめてarXivに投稿した.論文は数理物理の論文誌に投稿中である. (2) O(2)対称性のある2次元理論の巨大電荷セクターに可積分性があることを示した.一般に,理論に化学ポテンシャルを与えると超流動相に到達する場合,存在する対称性を用いて有効作用を書き下し,物理量を計算することができる.このような解析は一般に3次元以上の理論でしか行われていなかったが,今回は漸近自由な2次元理論に関して行った.この解析によって,一般の漸近自由な2次元理論ではこの有効理論にaccidnetalな可積分性があることを示し,論文をarXivに投稿した.可積分性は一般に特別な理論にしか存在しないと考えられており,より一般の理論でも大化学ポテンシャル下で理論に可積分性が発生することは驚きであった.論文はJHEPに投稿中である.
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