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2022 年度 実績報告書

国際的R&Dスピルオーバー効果と付加価値貿易

研究課題

研究課題/領域番号 22J15905
配分区分補助金
研究機関京都大学
特別研究員 伊藤 麟稀  京都大学, 経済学研究科, 特別研究員(DC2)
研究期間 (年度) 2022-04-22 – 2024-03-31
キーワードR&Dスピルオーバー / 発明者ネットワーク
研究実績の概要

本研究では、異なる企業の発明者間の相互作用が知識スピルオーバーを促進するという仮説を直接的に検証することを目的としている。特許における共同開発から発明者ネットワークを構築するが、この相互リンクを他社との関係における重みとし、企業データと組み合わせることで調査する。また、人の繋がりに対する効果には非観測情報による内生性の問題があるため、操作変数によって対処する。最後に、知識スピルオーバーが及ぶ範囲にも焦点をあて、空間的集積の要因を探り、技術発展の違いを調査する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究成果として、問題が判明し当初の計画から大幅な遅れが生じ、分析対象を変更し改めてデータセットを構築している段階である。今年度の研究では、引用特許と特許における発明者に着目し、より詳細な知識の流れの分析を目的として分析を進める予定であった。
この分析の対象をヨーロッパの国々としていたが、それにより以下の問題が浮上した。
1. ヨーロッパの特許の性質上、まずどの国の特許かの識別が難しい
2. 引用特許の選択がほとんど出願人ではなく審査官によって行われており、つまりヨーロッパにおいて引用特許が知識の流れを評価しているとは言えない
3. 国間のレベルでの分析だと、個人レベルでのネットワークの構築、またそれを使用した際の分析結果への解釈が難しい
以上の問題より、当初計画していた分析対象であるヨーロッパをアメリカ国内に変更した。

今後の研究の推進方策

分析対象をアメリカに修正することで、上記の問題を解消する。理由としては
1. アメリカ国内での引用特許の約半数は出願人によって選択されており、知識の流れとして評価できる
2. (特許における)発明者名の識別の分析が最も進んでおり、ネットワークの構築がヨーロッパより容易で頑健である
3. 利用可能な企業レベルのデータも豊富であり、より詳細な発明者ネットワークの評価が可能である
の 3つである。
現状の進捗として、先行研究に倣い特許上の発明者の整理を進め、元々作成していたヨーロッパ用の発明者ネットワークの構築コードを修正している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Centrality in Production Networks and International Technology Diffusion.2022

    • 著者名/発表者名
      伊藤麟稀
    • 学会等名
      Asia-Pacific Trade Seminars
    • 国際学会
  • [学会発表] Centrality in Production Networks and International Technology Diffusion.2022

    • 著者名/発表者名
      伊藤麟稀
    • 学会等名
      IEFS Japan Annual Meeting

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公開日: 2024-12-25  

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