研究課題/領域番号 |
22KJ2209
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配分区分 | 基金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中丸 和 大阪大学, 人間科学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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キーワード | 災害復興 / 教員配置 / 東日本大震災 |
研究実績の概要 |
今年度は、前年度に引き続きフィールドとしている福島県沿岸部のX学校でのフィールドワークや教職員等へのインタビュー調査を行ったほか、X学校が位置するP市内にて学校統廃合が進められることになったY学校へのフィールド調査やインタビュー調査を行い、事例の比較や新たな研究の視点を得ることができる調査研究活動を行うことができた。特に、Y学校では学校再編を契機とした新たなカリキュラムの創造が見られ、そのカリキュラムの作成や実施に至る過程や学校長のマネジメントに関する聞き取りを実施することができた。これまで集中的に実施してきた学校統廃合の事例からさらに発展させ、東日本大震災からの復興過程における学校と地域の変化として、学校統廃合によるカリキュラムや地域の変化だけでなく、学校統廃合の前後を含む教職員配置の課題への着目という教育行政学的視点からも研究を進め、当初想定していたよりも広がりのある研究を実施することができている。 これまでの研究成果をまとめた投稿論文を執筆し災害復興学会の学会誌に査読論文として掲載されたほか、日本教育学会や第2回東日本大震災・原子力災害学術研究集会にて口頭発表をした。また、韓国にて災害研究を行っている研究グループとの交流を夏に実施したことをきっかけに今年度2月には韓国のワークショップで福島県等の日本での災害と教育における事例研究についても口頭発表を行なうなど積極的な研究成果の発信に努めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定していた学校や地域を中心として、フィールド調査・インタビュー調査を順調に実施することができている。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの調査で得たインタビューデータのほか資料等をもとにまとめ、論文執筆等によって成果発信をしていくほか、2023年度から導入した視点である教員配置に関するデータ収集にも努め、東日本大震災以降の学校と地域の状況を明らかにしていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
インタビュー調査により得たデータの文字起こしの委託を一部実施せずに自力で実施した他、次年度にまとめて委託をした方がより安価に委託ができることなどから次年度で使用することとしたため。
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