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2023 年度 実績報告書

アテローム性動脈硬化の治療を目指したHDLの質的変化を規定するタンパク分子の探索

研究課題

研究課題/領域番号 22KJ2355
配分区分基金
研究機関九州大学

研究代表者

立花 洸季  九州大学, 薬学研究院, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2023-03-08 – 2024-03-31
キーワードHDL / アテローム性動脈硬化 / AIBP / Triglyceride
研究実績の概要

1990 年代に HDL-C と心血管疾患が逆相関することが報告されて以来、HDL は治療ターゲットとして研究者の関心を集め続けてきた。ここ数年においても、体内動態を制御する新規因子の発見や核酸の運搬機構などが発見され、今もなお発展を続ける分野であると言える。しかし、HDL へ直接的に介入、あるいは利用した創薬は未だ達成しておらず、HDL 関連因子の生理的調節について更なる理解が必要である。本研究ではHDL 結合タンパク質である ApoA-I binding protein(AIBP)に着目した。AIBP は HDL のコレステロール逆転送を促進するタンパク質であることが報告されており、アテローム性動脈硬化への治療応用が期待されている。しかし、生体内での発現や分泌、機能については未だ不明な点が多い。
マウス全 18 臓器のうち、肝臓で最も多く AIBP が発現しており、培養肝細胞においてもAIBP が多く分泌していた。ヒト血清における AIBP 濃度は Triglyceride や AST・ALTと強く正に相関した。培養肝細胞におけるパルミチン酸(PA)の添加および四塩化炭素(CCl4)による肝障害モデルマウスにおいて分泌 AIBP が顕著に増加したことから、AIBP は肝細胞へのダメージに応答して分泌されることが示唆された。以上より、肝障害の誘導が分泌 AIBP の機能解析における有用なモデルとして使用できる可能性を示した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] FTY720 Reduces Lipid Accumulation by Upregulating ABCA1 through Liver X Receptor and Sphingosine Kinase 2 Signaling in Macrophages2023

    • 著者名/発表者名
      Tachibana Koki、Kusumoto Kohshi、Ogawa Mai、Ando Hidenori、Shimizu Taro、Ishima Yu、Ishida Tatsuhiro、Okuhira Keiichiro
    • 雑誌名

      International Journal of Molecular Sciences

      巻: 23 ページ: 14617~14617

    • DOI

      10.3390/ijms232314617

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] ATP-binding cassette transporter A1に着目したFTY720 による脂質蓄積抑制作用の評価2023

    • 著者名/発表者名
      立花洸季, 楠本嵩志, 西田基宏, 異島優, 奥平桂一郎
    • 学会等名
      第65回 日本脂質生化学会
  • [学会発表] 生体内におけるApoA-I結合タンパク質の 発現および血中量の評価2023

    • 著者名/発表者名
      立花洸季, 楠本嵩志, 西田基宏, 異島優, 奥平桂一郎
    • 学会等名
      第96回日本生化学会大会

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公開日: 2024-12-25  

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