研究課題/領域番号 |
22J21151
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
島村 拓弥 九州大学, 工学府, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2022-04-22 – 2025-03-31
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キーワード | データベース構築 / 因果推論 / 機械学習 / 自然言語処理 / 画像処理 / データベース |
研究実績の概要 |
経済学・情報学・工学を融合させ、新国富 (Inclusive Wealth) の枠組みを応用することによって、社会の豊かさと持続可能性を評価する研究に従事した。多様なデータソースから独自性の高いデータベースを構築し都市空間における包括的かつ高解像度な社会インパクトの評価に取り組んでいる。 本研究は、(i)多様なデータソースを活用した包括性・(空間的)解像度・汎用性の高いデータベースの構築と、(ii)計量経済学および情報工学的アプローチによる都市政策と指標づくりへの学術的貢献を目的としている。初年度の研究計画は、研究目的遂行のためのデータセットを構築することであった。 初年度の成果は、特に、①データセットの構築と②データセットの構築のための技術力の向上の2つが挙げれられる。①データセットの構築は、政府統計・衛星データ・SNS投稿・Web上のデータなどの2次情報としてのオープンソースを活用したデータセットの構築を行った。②技術力の向上は、従来的な手法では分析可能な形式にすることが困難であったデータを扱う技術(画像処理や自然言語処理)を習得した。例えば、画像データからテキスト情報を抽出しCSVにまとめる工程を自動化するために、テキスト情報を文字として抜き出す画像処理や、数十ページあるPDFレポートから該当する文章を検出する自然言語処理技術がある。当初は、機械学習をデータ分析に用いることを想定していたが、データセット構築の過程にも機械学習を活用することにより、より充実したデータセットの構築が可能となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は、研究計画に則り、特に、①データセットの構築と②データセットの構築のための技術力の向上の2点を中心に行いました。今年度は論文や学会発表などの目に見える成果はありませんが、来年度に向けて研究成果を論文や学会発表としてアウトプットを量産できる状態を整えることができました。
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今後の研究の推進方策 |
●アンケート分析:データセットの強化のため、今年度に構築した2次情報を用いたデータセットに加え、次年度はアンケートによる1次データを取得する予定です。 ●研究プロセスの自動化:データセット構築のために膨大な作業量が必要になっています。研究を加速するため、データ処理やシステム動作の自動化を学びました。今年は実際に自動化するシステムを実装していきます。
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