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2023 年度 実績報告書

カブにおける光非依存的なアントシアニン蓄積機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22KJ2572
配分区分基金
研究機関石川県立大学

研究代表者

瀬川 天太  石川県立大学, 生物資源環境学研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2023-03-08 – 2024-03-31
キーワードBrassica rapa / 光非依存的なアントシアニン蓄積
研究実績の概要

Brassica rapa に属するカブ品種「アカマル」は、光非依存的なアントシアニン蓄積 (LIA: Light Independent Anthocyanin) 機構を有し、根茎肥大部の表皮全体、すなわち、地上部および地下部の両方において、アントシアニン系色素を蓄積する。これまでに、アカマルに対し非LIAタイプの品種「金沢青カブ」および「日野菜」をそれぞれ交雑した後代における遺伝解析から、アカマル由来の劣性LIA原因遺伝子領域qLIA7を同定した。本年度は、アカマルにおける LIA 機構におけるqLIA7の寄与の解明を目的として、まず、準同質遺伝子系統 (NIL) を育成し、表現型を観察した。次に、NILの根茎肥大部表皮組織の発現解析およびメチローム解析を実施した。
まず、LIAにおけるアカマル由来qLIA7 (qLIA7-A) の効果を確認するため、金沢青カブ遺伝背景にqLIA7-Aを導入した「NIL496」を育成した。しかし、NIL496は、地上部のみが着色しLIAを示さなかった。一方、アカマルをNIL496および金沢青カブにそれぞれ交配して作出したF1世代では 、アカマルとNIL496間のF1のみがLIAを示したことから、LIAの発揮には、qLIA7-A以外のアカマル由来の優性遺伝子およびqLIA7-Aのホモ接合性遺伝子型の必要性が推察された。次に、日野菜由来のqLIA7 (qLIA7-H) をアカマル遺伝背景に導入した「NIL11」を育成した。NIL11は、qLIA7-Aを有していないにも関わらず、ほとんどの個体でLIAの発揮が確認され、一部の個体のみLIAを示さなかった。遺伝的に同質ゲノムを有する個体間で表現型が分離したことから、LIAにはエピジェネティックな制御の関与が推察された。次に、LIAにおけるエピジェネティックな制御の関与を確認するため、発現解析およびメチローム解析を行なった結果、LIAを示す個体の地下部では、アントシアニン生合成における正の転写因子BrMyb2が発現しており、第3エキソン由来siRNAの発現および第2-3エキソン領域の高度DNAメチル化が確認された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] DNAMarkMaker: streamlining ARMS and CAPS marker development from resequencing data with NGS short reads2024

    • 著者名/発表者名
      Segawa Tenta、Saiga Sorachi、Takata Marina、Kumazawa Riki、Hara Makishi、Yamakawa Hiromoto、Takagi Hiroki
    • 雑誌名

      Breeding Science

      巻: 未定 ページ: 未定

    • DOI

      10.1270/jsbbs.23048

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] カブ品種「アカマル」の根茎肥大部地下部着色に関する遺伝子領域が地下部非着色型のカブ品種間との交雑後代の表現型におよぼす効果2024

    • 著者名/発表者名
      瀬川天太ら
    • 学会等名
      日本育種学会

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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