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2023 年度 実績報告書

制約条件付きベクトル場に対する種々の最良型関数不等式

研究課題

研究課題/領域番号 22KJ2604
配分区分基金
研究機関大阪公立大学

研究代表者

濱本 直樹  大阪公立大学, 大学院理学研究科, 特任助教

研究期間 (年度) 2023-03-08 – 2024-03-31
キーワード関数不等式 / 最良定数 / ソレノイダル場 / 渦なし条件
研究実績の概要

前年度に引き続き、Hardy-Leray型をはじめとする様々な種類の関数不等式の制約条件付きベクトル場に対する最良定数について計算を進めている。その中でRellich-Hardy不等式は、これまでの研究で扱ってきたHardy不等式とその高階版であるRellich不等式の中間に位置するものとして重要であり、べき乗型重み付きの形に対する最良定数の値も知られているが、制約条件下での最良値については計算が複雑であるため、昨年度に本研究課題の科研費で購入した数式処理ソフトウェアをフルに活用してその計算を進めていた。ソレノイダル条件に対するRellich-Hardy不等式の最良定数の計算結果については、論文を執筆して数学雑誌Car. Var. Partial Diff. Equに投稿したところ、年度内で掲載受理された。一方で、渦なし条件に対するRellich-Hardy不等式についても最良定数の値が既に計算済みではあるが、その論文は投稿中であり結果待ちの状態が続いている。
また、球体上のPoincare不等式についても最良定数をソレノイダル条件下で計算し、その結果を9月度の日本数学会で発表した。また、その内容を研究集会「若手研究者による実解析と偏微分方程式」で発表した。
さらに、半平面上での2次元Hardy不等式の最良定数についても計算を始めた。現時点では最良定数の正確な値は判明していないが、制約条件が無い場合の最良値を上回ることが判明し、その内容を2024年3月度の日本数学会で発表した。今後の研究では、最良定数のより正確な値を導出していきたい。Euclid空間の部分領域以外に、曲率を有する空間についても制約条件付き関数不等式の最良構造を調べる方向にも研究内容を拡張していく予定である。

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2024 2023 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (6件) (うち招待講演 2件) 備考 (3件)

  • [雑誌論文] Solenoidal improvement of Rellich-Hardy inequalities with power weights2024

    • 著者名/発表者名
      Hamamoto Naoki
    • 雑誌名

      Calculus of Variations and Partial Differential Equations

      巻: 63 ページ: -

    • DOI

      10.1007/s00526-024-02701-z

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Sharp Hardy-Leray inequality for solenoidal fields2024

    • 著者名/発表者名
      Hamamoto Naoki
    • 雑誌名

      Journal of Functional Analysis

      巻: 287 ページ: -

    • DOI

      10.1016/j.jfa.2024.110461

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 半平面上の渦なし場に対するHardy定数2024

    • 著者名/発表者名
      濱本直樹
    • 学会等名
      日本数学会2024年度年会 函数方程式論分科会一般講演
  • [学会発表] 球体上のソレノイダル場に対するポアンカレ定数2023

    • 著者名/発表者名
      濱本直樹
    • 学会等名
      日本数学会2023年度秋季総合分科会 函数方程式論分科会一般講演
  • [学会発表] 制約条件付きベクトル場に対するHardy型関数不等式及び不確定性原理不等式の最良性について2023

    • 著者名/発表者名
      濱本直樹
    • 学会等名
      南大阪応用数学セミナー (第70回)
    • 招待講演
  • [学会発表] CKN型に類する関数不等式の制約条件付きベクトル場に対する最良定数について2023

    • 著者名/発表者名
      濱本直樹
    • 学会等名
      大阪公立大学数学研究所(OCAMI)談話会
  • [学会発表] 制約条件付きベクトル場に対する関数不等式の最良定数について2023

    • 著者名/発表者名
      濱本直樹
    • 学会等名
      「応用解析」研究会定例セミナー
    • 招待講演
  • [学会発表] ソレノイダル場に対する Rellich-Hardy 不等式について2023

    • 著者名/発表者名
      濱本直樹
    • 学会等名
      若手研究者による実解析と偏微分方程式
  • [備考] 制約条件付きベクトル場に対するHardy型関数不等式及び不確定性原理不等式の最良性について

    • URL

      https://sites.google.com/view/soams/2023#h.eub38ikwho0p

  • [備考] CKN型に類する関数不等式の制約条件付きベクトル場に対する最良定数について

    • URL

      https://www.omu.ac.jp/orp/ocami/activities/colloquium/2023/

  • [備考] 関数不等式に関連した最小化問題について

    • URL

      https://www.omu.ac.jp/orp/ocami/joint/projects/2023/

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公開日: 2024-12-25  

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