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2023 年度 実施状況報告書

ミャンマー山間部パラウン民族茶生産者の互酬関係ー負債の数量化に着目して

研究課題

研究課題/領域番号 22KJ2777
配分区分基金
研究機関東京外国語大学

研究代表者

生駒 美樹  東京外国語大学, 世界言語社会教育センター, 講師

研究期間 (年度) 2023-03-08 – 2025-03-31
キーワード負債 / 移住 / 少数民族 / 茶生産
研究実績の概要

本研究は、ミャンマーの山間地域シャン州ナムサン郡で茶生産を生業とするモン・クメール 系の少数民族パラウン人を事例に、村内外に張りめぐらされた 「支援(トッ)」関係と呼ばれる互酬関係について分析することを目的としている。しかしながら、2021年の軍事クーデター以降のミャンマー情勢は悪化の一途を辿っており、現地調査実施の目処が立っていない。本研究の調査地ではミャンマー軍評議会の軍とタアン(パラウン)民族解放軍TNLAとの間で戦闘が発生し、多くの人々が国内の他都市や近隣のタイやマレーシアに避難している状況である。そこで、2023年度は調査地域一帯の人々の多くが避難あるいは移住しているタイのチェンマイで調査を実施した。具体的には、村人の半数近くがチェンマイに移住している一つの村の人々を調査対象とし、彼らの移住経験、移住先での生活、ミャンマー国内の村に残っている人々との関わり、茶生産をめぐる人々の関係の変化等について聞き取り調査を行った。また、これと並行し、オンラインによる聞き取り調査やSNS上のメディア調査を行い、現在の調査地の情勢分析を行った。また、国内の研究機関や図書館における資料収集も実施した。
研究成果については、2023年6月に15th International Burma Studies Conferenceで口頭発表を行ったほか、博士学位論文をもとにした単著の出版に向け原稿の改稿を行なった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2021年の軍事クーデター以降のミャンマー情勢は悪化の一途を辿っており、本研究の調査地ナムサン郡でもミャンマー軍評議会の軍とタアン(パラウン)民族解放軍TNLAとの間で戦闘が発生している。当初の計画では、ナムサン郡の村で現地調査を実施する予定だったが、現時点でナムサン郡での調査実施の目処が立っておらず、代替措置としてタイのチェンマイで調査を実施しているため。

今後の研究の推進方策

2024年度は、博士学位論文をもとにした単著を出版すべく校正を行う。また、上述の通りナムサン郡での調査は実施できないため、タイのチェンマイに移住したパラウン民族の調査を実施することで、彼らの移住経験、移住先での生活、ミャンマー国内に残る人々との繋がりについて、互酬関係や負債に着目しながら調査を行う。

次年度使用額が生じた理由

ミャンマー情勢の悪化に伴い、現地調査が実施できなかったため。2024年度は、タイのチェンマイをはじめ、研究対象のタアン民族の避難先、移住先で現地調査を実施する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] The Dynamics of Farmer-Laborer Relations in Tea Picking: A Case Study of Namhsan Township, Shan State, Myanmar2023

    • 著者名/発表者名
      IKOMA miki
    • 学会等名
      15th International Burma Studies Conference
    • 国際学会

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公開日: 2024-12-25  

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