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2022 年度 実績報告書

超対称大統一模型の予言する中性K中間子への陽子崩壊の探索

研究課題

研究課題/領域番号 22J14531
配分区分補助金
研究機関東京理科大学

研究代表者

松本 遼  東京理科大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2022-04-22 – 2024-03-31
キーワード陽子崩壊 / スーパーカミオカンデ / 超対称性 / 大統一理論
研究実績の概要

未だ観測されていない陽子崩壊事象の観測は、現在の素粒子物理学における標準模型を超えた模型である大統一理論の直接的な証拠となる。本研究では、現在世界最大の水チェレンコフ検出器であるスーパーカミオカンデ検出器において、陽子がミューオンと中性K中間子に崩壊する事象の探索を行った。この崩壊モードは過去にスーパーカミオカンデにおける観測データを用いて探索されたが、統計的に有意な信号事象は観測されず、寿命の下限値に1.6×10^{33}年の制限が課せられていた。本研究では、事象再構成アルゴリズムを改良し、対象とした陽子崩壊事象における特徴の一つである、異なる発生点から発生する粒子に対する再構成精度の向上を実現した。また、実験データをもとにK中間子の散乱断面積のモデルを改良し、結果として系統不確かさを抑えることに成功した。これらの改良に加え、過去の解析の約2倍の観測データを解析することで、測定感度を大幅に向上して探索を行なった。
探索の結果、最終サンプルに統計的に有意な信号事象は観測されなかったが、許容されるミューオンと中性K中間子への陽子崩壊寿命の下限値に対し、3.6×10^{33}年の制限が与えられた。これは過去の探索結果による寿命の制限値を2倍以上更新する世界で最も厳しい制限である。
この陽子崩壊探索の結果はスーパーカミオカンデコラボレーションの論文としてPhysical Review D誌より公表した。

現在までの達成度 (段落)

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

今後の研究の推進方策

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2022 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Search for proton decay via p → μ+ K0 in 0.37 megaton-years exposure of Super-Kamiokande2022

    • 著者名/発表者名
      R. Matsumoto et al. (Super-Kamiokande Collaboration)
    • 雑誌名

      Physical Review D

      巻: 106 ページ: 072003

    • DOI

      10.1103/PhysRevD.106.072003

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] スーパーカミオカンデ検出器におけるミューオンと中性K中間子への陽子崩壊探索2022

    • 著者名/発表者名
      松本遼
    • 学会等名
      日本物理学会 2022 年秋季大会
  • [学会発表] Latest result of proton decay into μ+ K0 search2022

    • 著者名/発表者名
      Ryo Matsumoto
    • 学会等名
      新学術領域「ニュートリノで拓く素粒子と宇宙」研究会 2022
  • [学会発表] Search for proton decay into muon and neutral Kaon in Super-Kamiokande2022

    • 著者名/発表者名
      Ryo Matsumoto
    • 学会等名
      NEUTRINO2022
    • 国際学会
  • [備考] スーパーカミオカンデ公式ホームページ

    • URL

      https://www-sk.icrr.u-tokyo.ac.jp/sk/

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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