研究課題/領域番号 |
22KJ2833
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配分区分 | 基金 |
研究機関 | 日本女子大学 |
研究代表者 |
山本 荷葉子 日本女子大学, 理学部, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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キーワード | 雌雄同株 / 比較ゲノム解析 / 有性生殖 / ボルボックス |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、卵生殖ボルボックスのヘテロタリックからホモタリックへの進化経路を解明することであり、そのためにホモタリック種のVolvox africanusとヘテロタリック種のVolvox reticuliferusを比較解析に用いた。性発現時の経時的トランスクリプトーム解析や形質転換系の確立を計画していたが、培養株と保存施設のサンプルが性発現能力を失っていたため、性発現能力を持った新規株を得るため、琵琶湖での野外調査とサンプル採取を複数回実施した。 結果として、ヘテロタリック種V. reticuliferusの性発現能力を保った新規野生株を確立できたが、ホモタリック種V. africanusの野生株は得られなかった。そのため、本年度はゲノムデータに基づく研究に専念した。 前年に続き、タイ産新規V. africanus株と琵琶湖産V. africanusの全ゲノム比較解析を実施し、両者の性染色体様領域が祖先株のヘテロタリック種の雌雄別々の株に由来することを確認した。この成果はiScienceに発表した (Yamamoto et al., 2023)。 今後は、新規確立したV. reticuliferus株を用いてトランスクリプトーム解析を行い、性発現に関与する遺伝子群を特定する予定である。また、ホモタリック種V. africanusについては、タイ産および日本産株の常染色体領域の詳細な比較解析も行う計画である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
培養株および保存施設のサンプルの性発現能力が失われていたため、原産地である琵琶湖において複数回のサンプル採集を行ったが、ホモタリック株については新規野生株が確立できなかったため、性発現に伴って発現パターンの変化する遺伝子を特定することが困難であった。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き常染色体領域についての比較解析を行うとともに、新規野生株を確立したヘテロタリック種についてはRNA-Seqを行い、性特異的な発現パターンを解析する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
繰越申請をした研究計画の遂行を優先したため残額が生じた。 2024年度は、新規野生株のRNA-Seq,ゲノムデータ解析などに使用する予定である
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