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2021 年度 実績報告書

非人間化の潜在的メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 21J01224
配分区分補助金
研究機関早稲田大学

研究代表者

齊藤 俊樹  早稲田大学, 理工学術院, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2021-04-28 – 2024-03-31
キーワード非人間化 / 対人認知 / 印象形成
研究実績の概要

本研究の目的は非人間化のメカニズムを解明することである。非人間化とは、人を人以下の存在として捉え扱うことである。非人間化は、広く一般に認められる 現象であり、他者への共感を阻害し攻撃を促すため、メカニズムの解明は非常に重要である。 本年度は、非人間化を引き起こす要因を検討する実験を行うための予備実験、および非人間化と関連する概念である心の知覚についての実験を複数行った。具体的には、高齢者に対する差別的態度であるエイジズムと高齢者への心の知覚の関係について調査を行い、エイジズムの傾向が強い個人ほど、高齢者の心を知覚しにくい、つまり高齢者を非人間化しやすいことが明らかとなった。また別の実験では、写真の呈示時間を操作することで写真に写された対象に対する心の知覚が操作できることが明らかとなった。上記の研究成果は、日本心理学会において発表され、国際誌において査読審査中である。 また、表情と心の知覚の関係について検討した研究では、笑顔の人に対しては心を知覚しやすいという結果を得ており、国際誌 Social Cognitionにおいて採択された。
上記以外でも、マスクをした表情の認識に文化差があるかについて検討する研究も行い、国際誌への投稿を行った。さらに他の研究者とともに行った複数の共同研究の成果も国際誌での査読審査を受けており、うち数点は既に採択された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の予定通り、非人間化の要因についての予備実験が行われており、本実験実施の見通しが立っている。また、関連する複数の研究においても成果を得ていることから上記のように進捗を評価する。

今後の研究の推進方策

今後は、非人間化の要因および媒介する要因を検討するための実験を行い、非人間化のメカニズムの解明に迫る。また、現在までに得た知見を論文として纏め発表する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022 2021 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [国際共同研究] Indiana University Bloomington(米国)

    • 国名
      米国
    • 外国機関名
      Indiana University Bloomington
  • [雑誌論文] Happy = Human: A Feeling of Belonging Modulates the “Expression-to-Mind” Effect2022

    • 著者名/発表者名
      Saito Toshiki、Almaraz Steven M.、Hugenberg Kurt
    • 雑誌名

      Social Cognition

      巻: 40 ページ: 213~227

    • DOI

      10.1521/SOCO.2022.40.3.213

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] 視線操作によるアニマシー知覚への影響2021

    • 著者名/発表者名
      齊藤俊樹・元木康介・野内類・杉浦元亮
    • 学会等名
      日本心理学会

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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