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2022 年度 実績報告書

運動記憶形成における社会的促進の神経基盤

研究課題

研究課題/領域番号 22J00911
配分区分補助金
研究機関早稲田大学
特別研究員 濱野 友希  早稲田大学, 理工学術院, 特別研究員(PD)
研究期間 (年度) 2022-04-22 – 2025-03-31
キーワード運動学習 / 機能的MRI
研究実績の概要

本応募課題の目的は、運動学習における社会的促進の神経機構を解明し、促進効果を増強する方法を検討することである。実験場面で社会的状況を作るため、4名の実験参加者を一所に集め、2つのチームに分かれて系列運動を練習してもらう計画であった。しかし、感染症拡大により複数人を一所に集める実験を行うこと厳しく制限されたことで、2022年度は特別研究員としての採用を中断した。
2023年度に再開した後も、実験実施期間の組織再編等により行動実験を実施することが困難であった。この間においても研究を進めるため、運動学習の神経機構についての理解を深化させることを目的とし、7テスラMRI装置を用いてピアノ演奏のように両手を用いた系列運動学習中の脳活動変化を記録する実験を実施してきた。結果として、これまでに申請者が片手の系列運動学習で明らかにしてきた一次運動野における学習依存的な活動上昇が、両手の系列運動を習得する上でも重要であるという知見を得た。さらに、特定の順序で動作を行うという系列に関する学習だけでなく、両手を独立して制御するという非系列的な運動学習についても、同じ左一次運動野の活動変化として表現されることが分かった。この成果により、一次運動野が両手と片手の系列運動学習を支える共通した神経基盤であることが明らかになった。本研究成果について、2023年度終了時点で論文投稿まで成果を取りまとめることができている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

感染症拡大に伴い実験実施が困難であることから、2022年度は特別研究員としての採用を中断した。そのため、2022年度予算については全額2023年度に繰り越した。これらの状況を鑑みて、「遅れている」と自己評価した。

今後の研究の推進方策

本研究課題の当初の目的は、運動学習における社会的促進の神経機構を解明し、促進効果を増強する方法を検討することである。2022年度は特別研究員としての採用を中断したため、2023年度から3年間をかけて本研究課題に取り組む。2023年度中に行動課題を実施する体制を再度構築することができたため、残りの期間で「支持的な観衆が運動学習を促進する」こと示す行動実験と、「運動学習における社会的促進と抑制を媒介する神経基盤の同定」をする機能的MRI計測を実施する予定である。

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公開日: 2024-12-25  

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