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2022 年度 実績報告書

円滑な対人インタラクションを実現する神経基盤の解明とその支援技術の提案

研究課題

研究課題/領域番号 22J12950
配分区分補助金
研究機関早稲田大学

研究代表者

栗原 勇人  早稲田大学, 人間科学学術院, 助手

研究期間 (年度) 2022-04-22 – 2024-03-31
キーワード社会的インタラクション / 脳波 / ハイパースキャニング / 経頭蓋交流電気刺激 / 二重共感問題 / 自閉スペクラム症
研究実績の概要

自閉スペクトラム症を持つ人(以下,ASD者)は,インタラクションする相手が定型発達者(以下,TD者)の時,円滑に行うことができないこと時が多いが,ASD者同士(TD者同士)ではインタラクションが円滑に行うことができることがある。このような,お互いが持つ世界観が似たもの同士だとインタラクションが円滑に行うことができる「二重共感問題の理論」が提案されている。一方,ASD者とTD者のペアの方が協調が円滑に行える知見もあり,二重共感問題の理論に関してはまだ議論の余地がある。本研究の目的は,ASD傾向が高い人同士(HHペア),低い人同士(LLペア),高い人と低い人同士(HLペア)の個体間脳波シンクロ度に着目し,二重共感問題の理論が支持されるかどうか検討することである。加えて,経頭蓋交流電気刺激(tACS)を2台用いて,個体間脳波同期を変調を利用したインタラクションを苦手とする人を対象とする支援技術の提案も行う。
申請者は本年度にお互いの行動を予測し合うことでお互いの脳波が同期する可能性を示した論文についてScientific Reportsで報告した。その結果を踏まえ,申請者は,お互いの行動を予測する必要とする課題を作成した。具体的には,PC画面上部からボールが落下し,2人のどちらかがキャッチを行うインタラクション課題を作成した(「ボールキャッチ課題」と命名した)。予備実験を2ペア(に対して実験をしたところ,お互いボールを譲り合ってボールを落としてしまう「お見合い」場面が確認された。この「お見合い」がHHペア,LLペア,HLペア間で起きる頻度が異なるかどうか,現在本実験を進めているところである。加えて,脳波も計測し,個体間の脳波同期性の算出も現在行なっている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

上述の通り,本年度では実験課題(「ボールキャッチ課題」)を作成し,予備実験を実施することができ,現在,本実験を進めている段階である。加えて,経頭蓋交流電気刺激を用いて,個体間脳波同期を変調を行う実験(研究2)も進めている。したがって,現在までの進捗状況を「おおむね順調に進展している。」と判断した。

今後の研究の推進方策

ボールキャッチ課題における2人の脳波シンクロ度をHHペア,LLペア,HLペア間で比較検討し,結果・考察を学会及び論文誌で発表する。さらに,HHペア,LLペア,HLペアのボールキャッチ課題のBehaviorのパフォーマンスと脳波シンクロ度を吟味した上で,tACSを2人同時に刺激する実験を実施する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] The relationship between stability of interpersonal coordination and inter-brain EEG synchronization during anti-phase tapping2022

    • 著者名/発表者名
      Kurihara Yuto、Takahashi Toru、Osu Rieko
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 12 ページ: 1-13

    • DOI

      10.1038/s41598-022-10049-7

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2023-12-25  

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