研究課題
前年度、胚の形状、細胞の動き、細胞期の長さの比較を行い、出産/流産胚を分けることのできる指標として、4-8細胞期までの同期性を見出した。当該年度、良い胚を選ぶための評価指標を探索するため以下の実験を行った。同期性はプロスペクティブに妊娠・出生を予測しうるのか(リアルタイム予想を行う)いままでの解析は胚発生の観察を行い、胚移植の結果を知った後、動画を基に出生/流産胚の間の比較を行ってきた。そこで次に、同期性によってリアルタイムに妊娠、出生を予測しうるのかを調べるため、マウス胚発生中の観察をしながら同期性を測定し、胚の選別・移植を行い、この指標が妊娠・出生を予測しうるのかの検討を行った。第3分裂(4-8細胞への分裂)の同期性を評価するために、各割球の分裂にかかった時間の変動係数を用い、遡及的解析のROC解析によって算出された、CV≧0.15を非同期胚、CV<0.15を同期胚と定義し、それぞれの群で移植を行った。その結果、非同期胚では出生率は11.8% (4/34)、同期胚では47.5% (19/40) であり、有意な差があった。この結果から、同期性は、胚の出生をリアルタイムに予測できることが示唆された。
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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