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2023 年度 実績報告書

疎性モデリングの宇宙再電離期21cm線観測データ解析への応用

研究課題

研究課題/領域番号 22KJ3092
配分区分基金
研究機関国立天文台

研究代表者

吉浦 伸太郎  国立天文台, 水沢VLBI観測所, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2023-03-08 – 2024-03-31
キーワード21cm線 / 機械学習 / 宇宙再電離 / 電波干渉計
研究実績の概要

1, 21cm線イメージングへの疎性モデリングの応用: EHTによるブラックホール撮像で用いられていた疎性モデリングによる画像作成の手法を、遠方中性水素由来の21cm線のイメージングに応用した。特に、次世代の電波望遠鏡SKAによる観測を想定して、3次元画像の作成方法を開発した。現在までに幾つかのシミュレーションによる実験を実施しており、適切なパラメータを選ぶことで、画像のノイズを低減したイメージングができることがわかった。
2, 電波望遠鏡21cm線観測データの解析: 人工ニューラルネットワークによる21cm線の高速モデル化ソフトを作成し、EDGES望遠鏡による21cm線観測データの解析を実施した。多項式による銀河系前景放射のモデル化を行い、ベイズ統計に基づく解析から、今のデータでは通常の21cm線を検出できないことがわかった。一方、過去にEDGESで報告された信号はJWSTによる銀河観測の結果と矛盾しない可能性があることもわかった。本研究は論文としてまとめられ、現在査読中である。
3, uGMRTとすばる望遠鏡銀河観測の解析: すばる望遠鏡のLAE銀河カタログとGMRTによる21cm線観測データの相互相関解析を試みた。今回の解析は21cm-LAE相互パワースペクトルについて実データを用いた初の解析であり、データ解析ソフトウェアを開発することができた。本研究の結果は複数の国際会議で発表した。
4, MWAデータの解析: MWAデータを解析するためのスクリプトを作成し、低周波観測データを用いてキャリブレーションを実施した。この解析から、銀河系の放射がキャリブレーション後のアンテナの応答を大きく歪めることがわかった。そこで正しく得られた応答を外挿することで問題を回避する手法を開発した。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 4件、 招待講演 3件)

  • [雑誌論文] Impact of the primordial fluctuation power spectrum on the reionization history2023

    • 著者名/発表者名
      Minoda Teppei、Yoshiura Shintaro、Takahashi Tomo
    • 雑誌名

      Physical Review D

      巻: 108 ページ: -

    • DOI

      10.1103/PhysRevD.108.123542

    • 査読あり
  • [学会発表] Cosmology with high redshifted 21cm line observation2024

    • 著者名/発表者名
      S.Yoshiura
    • 学会等名
      3rd mini-workshop on the early Universe
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] 21cm line from Cosmic Dawn and Dark Ages2024

    • 著者名/発表者名
      S.Yoshiura
    • 学会等名
      Nagoya-Melbourne Joint Research Workshop on Cosmology
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] Observing the HSC SXDS field with the uGMRT Band-22023

    • 著者名/発表者名
      S.Yoshiura
    • 学会等名
      URSI GASS 2023
    • 国際学会
  • [学会発表] 低周波 21cm 線と遠方銀河や初期揺らぎとの関係2023

    • 著者名/発表者名
      吉浦伸太郎
    • 学会等名
      日本天文学会 2023 年秋季年会
  • [学会発表] 中性水素 21cm 線電波観測で探る暗黒時代から宇宙再電離期2023

    • 著者名/発表者名
      吉浦伸太郎
    • 学会等名
      第36回 理論懇シンポジウム
    • 招待講演
  • [学会発表] 21cm-LAE cross-correlation at the end of reionization era2023

    • 著者名/発表者名
      S.Yoshiura
    • 学会等名
      2023 EAST-ASIA SKA WORKSHOP
    • 国際学会

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公開日: 2024-12-25  

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