• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 実績報告書

18-19世紀漢語・欧米諸語資料とスールー海域の現地語資料の比較

研究課題

研究課題/領域番号 22KJ3106
配分区分基金
研究機関公益財団法人東洋文庫

研究代表者

三王 昌代  公益財団法人東洋文庫, 研究部, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2023-03-08 – 2024-03-31
キーワード『華夷譯語』 / スールー王国 / 現地語のアラビア文字表記 / タウスグ語 / 言語接触 / 世界史 / アジア史 / 海域アジア
研究実績の概要

本研究では,18-19世紀漢語・欧米諸語資料とスールー海域の現地語資料を比較関係に置きながら扱い,文化圏の異なる人びとがどのように意思疎通し,相手をどのように見ていたのかなど,海域アジアの相互交渉の一端を垣間見ようと試みた。おもに,1.スールーから18世紀中国にもたらされたアラビア文字表記のマレー語文書の形式,2.18世紀中国で作成されたスールーの対訳語彙集『華夷譯語』を分析した。
2023年度は,上記の『譯語』を取り上げた。日本社会科教育学会第73回全国研究大会,および2023年度東洋文庫談話会にて研究の成果の一部を口頭発表した(概要は,2024年度に東洋文庫発行予定の『東洋見聞録』やオンラインジャーナルModern Asian Studies Reviewに掲載される可能性あり)。日本社会科教育学会では『譯語』に記された漢語とアラビア文字表記を素材として,マレー語やアラビア語の借用語とその表記や地域・年代による表記の違いを示し,東南アジアにおけるアラビア文字表記の伝播と展開を広く眺め,大学における世界史教育の導入教材を作成・紹介した。東洋文庫で開催された談話会では,『譯語』の構成と概要を説明し,タウスグ語のアラビア文字表記の正書法と『譯語』のアラビア文字表記を比較し,一般的なアラビア文字表記には見られない使われ方をしている点を詳しく考察するとともに,『譯語』のアラビア文字表記と音訳漢字の関係にある規則性と例外などを明らかにした。今後は,諸先生方からいただいたご教示を踏まえ,加筆・修正し,論文に纏めて発表していく予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 18世紀東南アジア島嶼部東部の言語事情2023

    • 著者名/発表者名
      三王昌代
    • 雑誌名

      日本社会科教育学会 全国大会発表論文集

      巻: 第19号 ページ: 149,150

  • [学会発表] スールー海域の言語事情 ―― 18世紀中国の対訳語彙集『華夷譯語』から2024

    • 著者名/発表者名
      三王昌代
    • 学会等名
      2023年度東洋文庫談話会
  • [学会発表] 18世紀東南アジア島嶼部東部の言語事情2023

    • 著者名/発表者名
      三王昌代
    • 学会等名
      日本社会科教育学会第73回全国研究大会

URL: 

公開日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi