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2022 年度 実績報告書

再生時特異的に機能する転写因子を起点とした両生類四肢再生過程を駆動する機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21J40185
配分区分補助金
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

川住 愛子  国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, 特別研究員(RPD)

研究期間 (年度) 2021-04-28 – 2024-03-31
キーワード四肢再生 / 形態形成 / ゲノム編集 / トランスクリプトーム解析 / アフリカツメガエル / ネッタイツメガエル / RNA-seq
研究実績の概要

ツメガエルは高い再生能力をもっており、幼生期に四肢を切断しても完全に再生することができるが、変態後の幼若個体では再生能力が低下して主に1本の軟骨と表皮からなるパターンのない構造(スパイク)しか再生できない。
本研究では、これまでに再生能力の高い幼生の四肢再生・発生過程における形態形成期についてトランスクリプトーム比較解析を行い、再生領域特異的に発現上昇する遺伝子10個を同定、そのうち最も再生特異性の高い2つの転写因子(X1, X2)のそれぞれについて、ネッタイツメガエルにおいてゲノム編集によりKO個体(機能欠損解析)を作製し、またアフリカツメガエルにおいて熱ショック応答により遺伝子発現を誘導できるTransgenic個体(機能獲得解析)を作製した。これらを解析した結果、KO個体(幼生)の四肢再生については、①自脚部の形態異常、②自脚部予定領域の低形成と細胞増殖の低下、③遠位/後方パターニング遺伝子の発現低下が確認され、またTg個体(変態後の幼若個体)の四肢再生ついては、④先端が2~3本に分岐した軟骨をもつ再生物の形成、⑤再生領域の遠位における一過的な膨大と細胞増殖の増加、⑥遠位/後方パターニング遺伝子の発現上昇が確認された。
本年度は上記の結果のうちでX1のみでしか結果が得られていられない②, ③, ⑤, ⑥について、X2についても結果を得るために追加実験を行った。またその結果を含め、遺伝子X1とX2がツメガエル四肢再生に果たす役割について述べた論文を作成した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2021年度に行った論文投稿が受理まで至らず、異なる雑誌に再度投稿することとなったため、予定していたものと異なる実験を追加した。

今後の研究の推進方策

本年度に論文投稿を行った後、遺伝子X1, X2の下流シグナル解析を目的としたCUT&RUN解析に取り掛かる予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Appendage‐restricted gene induction using a heated agarose gel for studying regeneration in metamorphosed Xenopus laevis and Pleurodeles waltl2023

    • 著者名/発表者名
      Matsubara Haruka、Kawasumi‐Kita Aiko、Nara Saki、Yokoyama Hibiki、Hayashi Toshinori、Takeuchi Takashi、Yokoyama Hitoshi
    • 雑誌名

      Development, Growth & Differentiation

      巻: 65 ページ: 86~93

    • DOI

      10.1111/dgd.12841

    • 査読あり
  • [学会発表] 四肢再生過程における発生プログラム再活性化に必須な転写因子2022

    • 著者名/発表者名
      川住愛子, 大塚大輔, 李尚雨, 北嶋慶一, 坂根祐人, 田村宏治, 越智陽城, 鈴木賢一, 森下喜弘
    • 学会等名
      日本発生生物学会第55回大会

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公開日: 2023-12-25  

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