研究課題/領域番号 |
22KJ3182
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配分区分 | 基金 |
研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
福與 直人 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 地質調査総合センター, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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キーワード | 古地磁気 / 岩石磁気 / 礁性石灰岩 |
研究実績の概要 |
本年度は主に礁性石灰岩試料を対象に古地磁気・岩石磁気学的測定に向けた基礎的なデータ収集を行った。SQUID顕微鏡による高空間分解能磁気マッピングを行ったほか、米国ロチェスター大学にて小口径SQUID磁力計を用いた測定も行った。これらの測定により、特に礁性石灰岩を構成する生物種ごとの磁気特性が明らかになることが期待される。 また、奄美群島にて方位が分かる形での鍾乳石のサンプリングを行っており、これは年代測定の後、古地磁気・岩石磁気学的測定を進めていく。 加えて、2月にはIODP Ex.389に古地磁気学者として参加し、ハワイ沖の沈水サンゴ礁について、予察的な古地磁気・岩石磁気測定とサンプリングを行った。 加えて、湖底堆積物を用いた岩石磁気学的測定データの解析を進めており、津波堆積物や火山灰といった古災害記録の復元につながることが期待される。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
鍾乳石の古地磁気・岩石磁気学的研究は当初の予定より遅れている一方で、研究開始当初では想定していなかった、礁性石灰岩や湖底堆積物の古地磁気・岩石磁気測定が進捗しているため。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は最終年度であるため、既にデータが得られている礁性石灰岩および湖底堆積物に関しては適宜国際誌への投稿を進める。 新たに採取した、鍾乳石や沈水サンゴ礁に関しては、主に年代測定学を専門とする他の研究者と協力しながら古地磁気・岩石磁気測定に着手していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
野外調査に必要な物品の一部を借り受けるなどしたため、次年度使用額が生じた。 来年度は最終年度であるため、複数の論文投稿を計画しており、それらの英文校閲費等に充足する。
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