研究実績の概要 |
本研究の目的は、脳MRI画像の複数の撮像法から、画像的特徴を自動抽出して評価する認知症診断支援AIモデルを開発することである。2023年度は、脳神経内科の医師・心理士との協力体制を構築し、拡散テンソル画像、3D-T1強調画像を含むMRI検査と認知機能検査が実施されている方のIDを抽出した。現在、本研究用に電子カルテから、年齢、性別、教育歴、認知機能検査スコアなどの情報を収集し、データベースを構築している。 脳MRI画像の解析という視点では、並列処理が可能なマシンに、様々な脳画像解析ソフトが使える環境を準備した。3D-T1強調画像には、Freesurferなどを用いることが可能となり、拡散テンソル画像には、FMRIB software library (FSL) を用いて、ROI毎にfractional anisotropy, mean diffusivityなどの値の算出が可能となった。つまり、脳MRI画像から、数値化された画像的特徴量を得ることが可能となった。また、地域在住高齢者約150人の脳MRI画像データを用いて、軽度認知障害(MCI)と健常者を弁別するモデルを構築した。 来年度は、国循内のデータセットをupdateし、脳MRI画像データの収集・前処理を行い、一般化線形モデル(GLM)等による認知症診断モデルを作成していく。
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