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2022 年度 実績報告書

腫瘍形成過程のエピゲノム変化に着目したSHH型髄芽腫の汎用的治療薬の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22J01695
配分区分補助金
研究機関国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター

研究代表者

白石 椋  国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所 病態生化学研究部, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2022-04-22 – 2025-03-31
キーワードSHH型髄芽腫 / クロマチン構造 / Nuclear factor I
研究実績の概要

小脳に発生する小児脳腫瘍であるSHH型髄芽腫の発がん過程のエピゲノム変化を解析することで、新規治療標的を同定することを目的として研究を行った。まず、発がん過程のエピゲノム変化を解析するために、SHH型髄芽腫のマウスモデルを用いて、正常細胞、前がん状態細胞、がん細胞の3段階の細胞を採取し、ATAC-seqを行った。その結果、発がん過程でオープンクロマチン領域が変化することがわかった。このうち、発がんに伴ってオープンに変化する領域に着目し、その領域に豊富に存在する転写因子の結合配列を解析したところ、Nuclear factor I (NFI)という転写因子の結合配列が同定された。実際に、CRISPR-Cas9システムを用いてNFIをノックアウトすると、前がん状態が形成されないことがわかった。次に、NFIの結合領域を調べるために、NFIに対するCUT&Tagを行い、ゲノム上の結合領域を同定した。この結果をATAC-seqのデータと統合すると、発がん過程のオープンクロマチン領域の変化に伴ってNFIの結合が変化していることがわかった。
一方で、実際のヒトがん細胞におけるNFIの重要性を明らかにするために、SHH型髄芽腫のPDXに対して、NFIのshRNAを導入し、頭蓋内に移植した。その結果、NFIのノックダウンにより腫瘍の成長が抑制されることがわかった。このことから、マウスモデルを用いて見出されたNFIがヒトがん細胞でも重要な機能を持つことがわかった。

現在までの達成度 (段落)

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

今後の研究の推進方策

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2022 その他

すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件) 図書 (1件)

  • [国際共同研究] Curie instiute(フランス)

    • 国名
      フランス
    • 外国機関名
      Curie instiute
  • [国際共同研究] UCSD(米国)

    • 国名
      米国
    • 外国機関名
      UCSD
  • [国際共同研究] DKFZ(ドイツ)

    • 国名
      ドイツ
    • 外国機関名
      DKFZ
  • [雑誌論文] Sonic Hedgehog Signaling in Cerebellar Development and Cancer2022

    • 著者名/発表者名
      Wang Wanchen、Shiraishi Ryo、Kawauchi Daisuke
    • 雑誌名

      Frontiers in Cell and Developmental Biology

      巻: 10 ページ: 無し

    • DOI

      10.3389/fcell.2022.864035

  • [学会発表] Dynamic chromatin alteration induces oncogenic hijacking by essential transcriptional factors during SHH medulloblastoma tumorigenesis2022

    • 著者名/発表者名
      Ryo Shiraishi, Gabriele Cancila, Kohei Kumegawa, Patricia Benites Goncalves da Silva, Owen Chapman, Wang Wanchen, Maki Jami, Mikio Hoshino, Stefan M. Pfister, Lukas Chavez , Reo Maruyama, Olivier Ayrault, Daisuke Kawauchi
    • 学会等名
      ISPNO2022
    • 国際学会
  • [図書] 疾患原因遺伝子・タンパク質の解析技術と創薬/診断技術への応用2022

    • 著者名/発表者名
      執筆者:81名、技術情報協会
    • 総ページ数
      530
    • 出版者
      技術情報協会
    • ISBN
      9784861048777

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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