• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 実施状況報告書

磁場トポロジーによる環状プラズマ周辺放射冷却法の世界展開とその安定化機構の一般化

研究課題

研究課題/領域番号 22KK0039
研究機関核融合科学研究所

研究代表者

小林 政弘  核融合科学研究所, 研究部, 准教授 (30399307)

研究分担者 高橋 宏幸  東北大学, 工学研究科, 講師 (30768982)
東郷 訓  筑波大学, 数理物質系, 助教 (80779603)
向井 清史  核融合科学研究所, 研究部, 助教 (90632266)
森田 繁  核融合科学研究所, その他部局等, 名誉教授 (80174423)
研究期間 (年度) 2022-10-07 – 2027-03-31
キーワード磁場トポロジー / 放射冷却 / トロイダルプラズマ / 熱的不安定性 / 装置間比較
研究実績の概要

中国科学院プラズマ物理研究所を訪問し、EASTトカマク装置に2次元イメージング分光器、1次元分布計測分光器の設置作業を行った。本計測器の設置により、周辺部の不純物発光分計測が可能になった。2023年12月~2024年3月にかけてのEAST実験でデータ収集を行い、不純物発光分布の動的変化を観測した。計測結果については、6月に先方が核融合科学研究所を訪問する際に議論する予定である。
ドイツのマックスプランク研究所との共同研究として、W7-Xステラレータ装置の周辺プラズマシミュレーションを進めた。外部印加摂動磁場強度を変化させ、磁気島の大きさを変えた場合についてシミュレーションを進めた。新たに設置したイメージングボロメータで不純物による放射損失分布の計測を開始すると同時に、トモグラフィーによる再構成の準備を進めた。また、外部導入された窒素の発光スペクトルによりプラズマパラメータを評価するためのコードの準備を行い、LHDの実験データについて解析を始めた。
デュッセルドルフ大学のM.Z. Tokar氏とともに、周辺磁気島がある場合にプラズマの加熱方法の違いによる放射損失への影響を解析し、電子共鳴加熱と中性子入射加熱では大きく異なることを示した。
また、LHD、W7-X、EAST以外のトカマク・ステラレータ装置を含めた周辺プラズマ輸送の装置間比較活動を立ち上げ、関係者と対面・リモートによる打ち合わせを行った。これに関連して、量子科学技術研究開発機構のJT-60Uの周辺部のプラズマ輸送シミュレーションを行い、不純物輸送への運動論的効果について解析を行った。
以上の成果により、異なる磁場配位を有する装置における計測・シミュレーションが進展し、磁場トポロジーが放射損失分布形成に及ぼす影響について研究する基盤の整備が進んだ。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

W7-X、EAST装置の研究者と密に連絡を取りながら今後の共同研究についての準備を進めた。LHD, W7-X, EAST以外の装置との比較活動についても議論を進めた。

今後の研究の推進方策

中国科学院プラズマ物理研究所のEASTトカマクについては、新たに設置した分光器によるデータ収集と解析を進める。外部摂動磁場を印加した実験提案を行い、同実験での不純物スペクトルの空間分布の計測を進める。
ドイツ マックスプランク研究所のW7-Xステラレータについては、周辺プラズマ輸送のためのグリッドの最適化を進めて磁気島の大きさを変化させた時の放射冷却への影響を調べる。同様の実験についてボロメータ計測を行い、シミュレーションとの比較を行う。
窒素スペクトルによる衝突輻射モデルの準備を進め、LHD等の実験データに適用する。

次年度使用額が生じた理由

滞日数の変更と航空券の価格変動により、当初の見込みより若干の違いが生じた。次年度において他機関を訪問する際の海外出張旅費に使用する。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2024 2023 その他

すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 4件、 招待講演 2件)

  • [国際共同研究] マックスプランク研究所/デュッセルドルフ大学(ドイツ)

    • 国名
      ドイツ
    • 外国機関名
      マックスプランク研究所/デュッセルドルフ大学
  • [国際共同研究] 中国科学院プラズマ物理研究所(中国)

    • 国名
      中国
    • 外国機関名
      中国科学院プラズマ物理研究所
  • [雑誌論文] SOL impurity transport analysis with SONIC code with a kinetic effect on a thermal force transport model in JT-60U2024

    • 著者名/発表者名
      M. Kobayashi, S. Yamoto, K. Hoshino, N. Asakura, Y. Homma, N. Aiba, T. Nakano, R. Sano, G. Kawamura, Y. Hayashi
    • 雑誌名

      Contributions to Plasma Physics

      巻: - ページ: e202300141-1~7

    • DOI

      10.1002/ctpp.202300141

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Modeling of heating scheme impacts on neon seeded plasmas with the resonant magnetic perturbation application in the large helical device: ECR and NBI heating2024

    • 著者名/発表者名
      Mikhail Tokar, Masahiro Kobayashi
    • 雑誌名

      Physics of Plasmas

      巻: 31 ページ: 012504-1~9

    • DOI

      10.1063/5.0169910

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] EMC3-EIRENE modeling of magnetic-island location effects on impurity radiation in W7-X detached plasmas with planar coil current scan2023

    • 著者名/発表者名
      Satoshi Togo, Gakushi Kawamura, Masahiro Kobayashi, Yuehe Feng, Felix Reimold, Heinke Frerichs, Hiroyuki Takahashi
    • 学会等名
      19th International Workshop on Plasma Edge Theory in Fusion Devices (PET-19)
    • 国際学会
  • [学会発表] SOL impurity transport analysis with SONIC code with a kinetic effect on a thermal force transport model in JT-60U2023

    • 著者名/発表者名
      M. Kobayashi, S. Yamoto, K. Hoshino, N. Asakura, Y. Homma, N. Aiba, T. Nakano, R. Sano, G. Kawamura, Y. Hayashi
    • 学会等名
      19th International Workshop on Plasma Edge Theory in Fusion Devices (PET-19)
    • 国際学会
  • [学会発表] Impact of 3D Edge Magnetic Topology/Structure on Plasma Radiative Cooling in LHD2023

    • 著者名/発表者名
      M. Kobayashi
    • 学会等名
      The 2nd International Fusion Plasma Conference & 13th International Conference on Open Magnetic Systems for Plasma Confinement
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] Plasma radiation and exhaust in stellarators: Helical divertor2023

    • 著者名/発表者名
      M. Kobayashi
    • 学会等名
      The Charkiw Lecture
    • 国際学会 / 招待講演

URL: 

公開日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi