研究課題/領域番号 |
22KK0047
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中道 治久 京都大学, 防災研究所, 准教授 (00420373)
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研究分担者 |
松本 恵子 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 地質調査総合センター, 主任研究員 (10803926)
山田 大志 京都大学, 防災研究所, 助教 (60804896)
嶋野 岳人 常葉大学, 大学院・環境防災研究科, 教授 (70396894)
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研究期間 (年度) |
2022-10-07 – 2027-03-31
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キーワード | 火山灰試料 / 空気振動 / 噴火推移 / 爆発的噴火 / 噴出物組織解析 / 噴火機構 |
研究実績の概要 |
インドネシア国内全体の火山噴火による噴出物が集約され、分析の中心となっている地質災害技術調査開発センターBPPTKGに2023年6月に訪問して研究協力体制の確認および相手国の研究環境と火山監視体制の確認を行った。特に、噴火ごとの噴出物試料の獲得・管理状況とその分析環境について調査した。そして、BPPTKGの調査官2名が2024年2月に来日して、桜島における火山研究環境および桜島の火山活動状況ついて把握した。また、桜島の火山灰試料の分析作業を共同ですることで、噴出物の分析の進め方について情報共有した。 スメル火山の山麓の2箇所に低周波マイクロフォンを設置した。設置後の現地滞在中に噴煙到達高度が数100 m程度の間欠的な噴火にともなう空気振動が5分程度の間隔で観測された。観測されたイベントの空気振動エネルギーは大きいもので10の6乗ジュール程度であった。観測された噴煙高度と空気振動エネルギーは、国内の噴火で得られた噴煙浮力と空気振動エネルギーの関係と同じトレンドに乗る。したがって、スメル火山において国内の噴火に適用される手法をつかって火山灰放出量を評価する可能性を見出せた。 本研究は京都大学防災研究所とインドネシア地質庁と交流協定の下に実施している。本協定の更新に向けて、両者で案を作成してきた。また、インドネシアのブラウィジャヤ大学に研究代表者が招待され、火山活動に関する講義と意見交換を2023年10月に行った。そして、火山地熱研究センターと防災研究所火山活動研究センターとの学術交流協定が2024年2月に締結された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現地に渡航して活動をすることができるようになったこと、そして、現地の研究者を日本に招へいして共同作業ならびに議論ができたため。
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今後の研究の推進方策 |
メラピ火山、スメル火山やケルート火山などを対象に、噴火現象が確認されたイベントに対して、地球物理学的観測データを集めるとともに、噴出物をカウンターパートに収集してもらい、噴出物試料と観測データの解析を進める。そして、噴火様式変遷に伴う解析結果の変化を捉える。ただし、カウンターパートの対応や方針の変化に依存する。2024年7月に京都大学防災研究所とインドネシア地質庁と交流協定の更新を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
諏訪之瀬島火山における観測を予定していたが、2023年末にフェリーのエンジン故障により定期航路の運用が停止したため、中止せざるを得なくなった。次年度内に再度、現地に赴き観測および降灰調査を行う予定である。また、スメル火山で収録されたデータの保存管理体制を整える予定である。
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