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2022 年度 実施状況報告書

インドネシア農村部における農薬・水銀汚染と神経学的影響の遺伝環境医学研究

研究課題

研究課題/領域番号 22KK0146
研究機関京都大学

研究代表者

原田 浩二  京都大学, 医学研究科, 准教授 (80452340)

研究分担者 小林 果  三重大学, 医学系研究科, 講師 (70542091)
藤井 由希子  第一薬科大学, 薬学部, 准教授 (80733542)
藤谷 倫子  京都大学, 医学研究科, 研究員 (90836412)
研究期間 (年度) 2022-10-07 – 2026-03-31
キーワード農薬 / 水銀 / 神経学的影響 / インドネシア / 遺伝環境相互作用
研究実績の概要

途上国の農・鉱業に付随する環境汚染は世界各国で確認されてきた。病害虫を駆除するためには殺虫剤使用は不可欠であり、有機リン系農薬などが普及し、さらにはアセチルコリン受容体刺激薬であるネオニコチノイド系農薬も導入されるようになった。またインドネシアでは伝統的小規模金採掘による水銀汚染も懸念されている。本研究ではインドネシア・イスラム大学などとの共同研究で、インドネシア中部ジャワ州の農村住民における水銀、農薬曝露を明らかにし、特に神経学的影響との関連を調査する。また遺伝素因による影響修飾を検討する。
2022年度は現地調査に必要な現地協力機関であるインドネシア・イスラム大学での研究倫理委員会への計画申請、地方自治体政府と中部ジャワ州環境衛生研究所の許可申請を行った。化学分析、遺伝子解析を行うための、インドネシア・イスラム大学に分析ラボを設置の準備を行った。特に、ガスクロマトグラフィー質量分析計による測定法のセットアップを行った。研究参加者の登録の調査は、地域の拠点診療所で、住民への研究参加の募集を行った。メラピ山周辺地区には農業従事者がを対象として、参加者を集めた。農薬・水銀曝露と神経系への影響の関連を評価するために血液及び、尿検体を採取した。共変量測定として、基本的属性、社会経済状況、職業・作業態様、血液生化学検査を行った。アウトカム(従属変数)は、感覚、振戦、認知機能、言語能力、記憶障害などの各種の神経系機能検査である。これらは痛覚針での四肢、胸部検査、MMSE、WAIS-Rなどのスクリーニング検査を用いた。2022年度では、得られたデータセットのうち、質問紙により得られた曝露とアウトカムにおいて統計解析に着手した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の予定のように、現地での参加者のリクルートを開始し、現地での分析ラボの立ち上げに着手できた。

今後の研究の推進方策

2022年度の得られたデータセットをもとにした統計解析を実施し、基礎的な特徴付を行う。分析ラボの稼働により、特に水銀化合物のバイオモニタリングによる曝露評価データを得る。その曝露指標との関連解析に取り掛かる。また遺伝子解析のための実験体制の導入に取り掛かる。

次年度使用額が生じた理由

本年度は現地協力機関でのサンプリングが予定より進んでおり、日本からの訪問予定より前に完了した。実験ラボのセットアップではオンラインでの協議を進めることができたため旅費などを含めて執行額が減少した。次年度以降、オンサイトでの調査、実験指導を行っていく。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [国際共同研究] インドネシアイスラム大学/マタラム大学(インドネシア)

    • 国名
      インドネシア
    • 外国機関名
      インドネシアイスラム大学/マタラム大学
  • [雑誌論文] Quantitative detection of organic mercury in whole blood using derivatization and gas chromatographynegative chemical ionization-mass spectrometry2023

    • 著者名/発表者名
      Lyu Zhaoqing、Soleman Sani Rachman、Li Meng、Harada Kouji H.
    • 雑誌名

      Journal of Environmental Exposure Assessment

      巻: 2 ページ: 1~1

    • DOI

      10.20517/jeea.2022.26

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著

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公開日: 2023-12-25  

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