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2023 年度 実施状況報告書

インドネシア農村部における農薬・水銀汚染と神経学的影響の遺伝環境医学研究

研究課題

研究課題/領域番号 22KK0146
研究機関京都大学

研究代表者

原田 浩二  京都大学, 医学研究科, 准教授 (80452340)

研究分担者 小林 果  三重大学, 医学系研究科, 講師 (70542091)
藤井 由希子  第一薬科大学, 薬学部, 准教授 (80733542)
藤谷 倫子  京都大学, 医学研究科, 研究員 (90836412)
研究期間 (年度) 2022-10-07 – 2026-03-31
キーワード農薬 / 水銀 / 神経学的影響 / インドネシア / 遺伝環境相互作用
研究実績の概要

途上国の農・鉱業に付随する環境汚染は世界各国で確認されてきた。病害虫を駆除するためには殺虫剤使用は不可欠であり、有機リン系農薬などが普及し、さらにはアセチルコリン受容体刺激薬であるネオニコチノイド系農薬も導入されるようになった。またインドネシアでは伝統的小規模金採掘による水銀汚染も懸念されている。本研究ではインドネシア・イスラム大学などとの共同研究で、インドネシア中部ジャワ州の農村住民における水銀、農薬曝露を明らかにし、特に神経学的影響との関連を調査する。また遺伝素因による影響修飾を検討する。
2023年度はインドネシア・イスラム大学に分析ラボでの化学分析を開始した。特に、ガスクロマトグラフィー質量分析計によるメチル水銀測定を試行した。4級ホウ素塩を用いたフェニル化誘導体化を行う方法で、血液検体での水銀測定を実施した。検出感度について実用可能な程度に最適化を次年度に行う。
インドネシア・イスラム大学との共同で研究参加者の調査を実施し、地域の拠点診療所で、住民への研究参加の募集が行われた。基本的属性、社会経済状況、職業・作業態様、血液生化学検査、アウトカムとして感覚、振戦、認知機能、言語能力、記憶障害などの各種の神経系機能検査が実施された。得られたデータセットのうち、質問紙により得られた曝露指標とアウトカムにおいて統計解析を実施し、解析結果から論文原稿のドラフトを作成した。
遺伝子多型の解析についてインドネシア現地への導入にあたり、日本の共同研究機関において候補遺伝子の多型のgenotypingの試行を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の予定のように、現地での参加者の調査を実施し、現地の分析ラボでの化学分析に着手できた。

今後の研究の推進方策

分析ラボの稼働により、2023年度に得られた化学分析結果をデータセットに含めて統計解析を実施し、特に水銀化合物曝露との関連解析に取り掛かる。また農薬曝露のバイオマーカーの化学分析を現地で実施できるようにする。遺伝子解析の現地導入に取り掛かる。

次年度使用額が生じた理由

現地協力機関での対象者調査が予定より進んでおり、日本からの訪問滞在が短くなり旅費などを含めて執行額が減少した。次年度、オンサイトでの調査、実験指導、必要物品の調達を行っていく。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 国際共同研究 (1件)

  • [国際共同研究] インドネシアイスラム大学/マタラム大学(インドネシア)

    • 国名
      インドネシア
    • 外国機関名
      インドネシアイスラム大学/マタラム大学

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公開日: 2024-12-25  

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