研究課題
尿酸は、栄養由来成分としてのみならず、抗酸化物質や疾患原因物質として、多方面から研究が進んでいる内因性物質である。本研究では、既知の尿酸輸送体において遺伝子変異に伴う機能低下が認められない痛風・高尿酸血症・低尿酸血症例に着目し、未知の病因遺伝子:存在が確実視されるもその実体が未だ明らかとされていない新規尿酸輸送体を探索・同定する。中央ヨーロッパのグループとの密な連携が必要となるが、これまでにも数々の共同研究を進めてきた経験から、栄養生理学的に重要な成果が得られるのみならず、国際共同研究基盤のさらなる強化と国際ネットワークの拡張も大いに期待される。研究開始2年目にあたる本年度(令和5年度)には、以下の点を明らかにすることができた。●チェコ共和国(Department of Molecular Biology and Immunogenetics, Institute of Rheumatology, Prague, Czech Republic; Department of Paediatric Medicine and Inherited Metabolic Disorders, 1st Medical Faculty of Charles University and General University Hospital, Prague, Czech Republic)との国際共同研究の結果、尿酸排出トランスポーターとして知られるABCG2について、ABCG2タンパク質の細胞膜発現不全を生じる新たなJr(a-)血液型関連遺伝子変異を同定することができた。
2: おおむね順調に進展している
チェコ共和国との国際共同研究の結果、ABCG2タンパク質の細胞膜発現不全を生じる新たなJr(a-)血液型関連遺伝子変異を同定することができたため。
研究最終年度にあたる次年度(令和6年度)も、新規尿酸輸送体の同定を目指し、さらなる検討を進めていく。
外国への出張についての日程調整が一部困難であったため。
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