研究課題/領域番号 |
22KK0179
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
山口 匡 千葉大学, フロンティア医工学センター, 教授 (40334172)
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研究分担者 |
吉田 憲司 千葉大学, フロンティア医工学センター, 准教授 (10572985)
平田 慎之介 千葉大学, フロンティア医工学センター, 准教授 (80550970)
田村 和輝 浜松医科大学, 光尖端医学教育研究センター, 助教 (40822614)
伊藤 一陽 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (50963964)
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研究期間 (年度) |
2022-10-07 – 2026-03-31
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キーワード | 超音波 / 非侵襲 / 定量診断 / リンパ節 |
研究実績の概要 |
高周波超音波を用いたリンパ節観察システムの構築に向け、研究分担者の2名が4~5か月にわたって海外の共同研究先に赴任し、システム設計・ソフトウェア設計・計測試験などを実施した。併せて、研究代表者も同機関を訪問しての実験を行うとともに、大学院生1名と学部生1名がそれぞれ現地に1ヵ月強の期間で滞在し、信号制御用回路の制作と新たな計測システムの構築を行った。 国内においては、体内リンパ節の非侵襲診断の実現に向けて、模擬生体試料およびモデル動物を用いた超音波の送受信条件と信号評価能の関係性についての検証を行った。また、関連する臨床領域の研究者とのディスカッションにより、ヒトを対象とした検討における留意点やアプローチについての詳細を検討するとともに、実験プロトコルの構築を行った。 それぞれの成果について、複数の国際会議および国内学会で報告している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初計画のとおり、センサおよび計測システムの開発を海外共同研究機関との連携で実施した。コアとなる技術については、研究分担者の長期派遣によって密な連携の下で開発を進めた。加えて、従来の想定よりも小型のシステムを開発することを新規に検討し、そのプロトタイプの構築までを推進することができた。このシステムでは、当初計画のセンサとは異なる単一の超音波振動子を使用するものであるが、可搬性や設定の容易性などで検討の幅を大きく広げることを可能にする。
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今後の研究の推進方策 |
当初計画のアニュラアレイプローブを用いたシステムと、追加で構築した単一振動子を用いたシステム、およびアニュラアレイプローブを使用可能な開発用超音波システムの3種を利用し、同一の評価対象におけるエコーデータの取集と解析を行う。対象は、模擬生体試料、モデル動物、およびヒト皮膚組織を想定しており、工学的な計測・解析の高精度化と臨床・病理学的な見解との関連性を詳細に検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
学部生の海外渡航について、所属大学の研究支援によると校費の支出が可能となったため、当初計画で想定していた旅費の使用分が減額となった。当該の残額については、令和6年度に海外共同研究機関を訪問する際の旅費として使用する。
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