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2023 年度 実施状況報告書

安定同位体を用いた亜硝酸ガス (HONO)発生の定量とメカニズム解明

研究課題

研究課題/領域番号 22KK0235
研究機関国際基督教大学

研究代表者

峰島 知芳  国際基督教大学, 教養学部, 上級准教授 (20550198)

研究期間 (年度) 2023 – 2025
キーワード安定同位体 / 亜硝酸 / HONO / 牧草地 / ニュージーランド / 土壌 / NO2- / 無機成分
研究実績の概要

亜硝酸ガス(HONO)は、大気中の酸化力を左右する非常に重要な物質である。近年、土壌からのHONO放出量は温室効果ガスとして削減が急務である亜酸化窒素(N2O)放出量と比較しても無視できない量であることが明らかになってきた。しかし、HONOの発生メカニズムは硝化脱窒過程を経ること、土壌水分含量、特定の土壌微生物量が大きく関わるということ以外、詳細は明らかにされていない。そこで基課題では日本の主要農地である水田と茶畑を、本国際共同研究では牧草地を対象に、それらの土壌から放出される亜硝酸ガス(HONO)を定量し、その発生メカニズムを比較・解明することを目的とする。具体的には、受け入れ研究室で、同位体計測法3つを用いての硝化・脱窒過程の精測と、土壌の化学的・物理的性質の精測を行い、日本の基課題の研究分担者とDNA定量法による微生物動態測定を行うことにより、NO2-を中心とした窒素動態と微生物との関係がHONOとN2O放出に及ぼす影響を明らかにし、将来的な温室効果ガスの削減をもたらす可能性を模索する。
これまで、水田土壌、森林土壌、活性汚泥からのHONO発生量と、NO2-, NO3-, NH4+の無機物質量、土壌の酸化還元電位(Eh)、pH等との関連を計測してきた。また、施肥量がHONO発生量に与える影響を計測した。結果、予想と反して、施肥量はあまりHONO発生量に影響を与えなかったが、土壌の酸化還元電位はHONO発生量と大きな関連があることがわかった。結果、HONO発生は、硝化脱窒の過程が活性化された状態が一番大きいことが確認され、土壌微生物の働きとの関連を調査する必要が確認された。昨年度は渡航は行わず、今年度の渡航のために先方との調整を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度は基課題の推進と、渡航前の調査研究、調整を行っている為、概ね順調に進展している。

今後の研究の推進方策

2024年7月に受け入れ先の研究室に打ち合わせと使用予定の装置、フィールドについて調整するために渡航する。その後、2025年の夏から長期渡航する前に、予備実験、解析等を行い、準備をする予定である。

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公開日: 2024-12-25  

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