研究課題
DGKは種々のシグナル伝達を調整し,II型糖尿病の増悪化等にも関与する鍵酵素である。本研究ではDGKの詳細な分子機構を明らかにすることを目的とし,主に次の研究を展開する。DGKの基質選択性(脂肪酸側鎖に対する選択性)を規定する因子の候補として,DGKにDGを供給する(上流経路)のホスホリパーゼC(PLC)と細胞膜環境(曲率,膜の曲がり具合)が最近の我々と共同研究者の研究で示唆されている。そこで,この2つの因子(DG供給酵素と曲率)のDGKに対する影響を評価し,DGKの分子機構を明らかにすることを目指す。本年度は,国内における渡航の調整(現職の任期後の処遇,代替要員の確保等)に時間がかかり,打ち合わせも十分に実施できなかった。したがって,本年度は共同研究としての研究成果はなく,本研究の交付申請の準備のみ行なった。2024年4月以降に本研究は正式に開始する。なお,基課題は進捗があった。具体的には新規の哺乳類PLCを複数種同定し,その機能の解析を行なっている。
4: 遅れている
国内における渡航の調整(現職の任期後の処遇,代替要員の確保等)に時間がかかり,2023年度は渡航予定先との打ち合わせも十分に実施できなかった。さらに,当初の共同研究者A(主任研究者)が急逝し,計画の変更が生じた。共同研究者B(研究者Aの部下)と相談し,当初の派遣予定の研究機関でかつ,共同研究者候補を新たに選定した。
上述の状況の通り,当初の共同研究者の逝去のため,共同研究者を変更した。現在,2024年10月渡航開始の予定で研究計画を修正した。まずは,新たな共同研究者とオンラインミーティングによる打ち合わせを実施し,実施内容を一部修正した上で,渡航開始までに実験試料(精製タンパク質等)を用意した上で渡航し,共同研究先で生物物理学的手法を用いた機能解析を実施する。
すべて 2024 2023 その他
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (20件) (うち国際学会 1件、 招待講演 3件) 備考 (3件)
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