研究課題/領域番号 |
23000009
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研究種目 |
特別推進研究
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
堂免 一成 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10155624)
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研究分担者 |
魚崎 浩平 独立行政法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス拠点, ナノグリーン分野コーディネータ (20133697)
山方 啓 豊田工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60321915)
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キーワード | 表面・界面物性 / 光触媒 |
研究概要 |
本研究では、水を水素と酸素に分解することによりこれまでにない高い効率で太陽エネルギーを化学エネルギーに変換する人工光合成型の微粒子光触媒システムの開発を最終目的とする。そのために、光励起・励起キャリア移動・表面反応過程の精密解析を行うとともに、新規な構造を有する光エネルギー変換システムの構築を目指す。 本年度は600 nm 程度までの光を吸収可能なLaTiO2NやTa3N5、BaTaO2Nといった可視光応答型水分解光触媒を主たる対象として研究を実施した。フラックス法や錯体重合法等を用いた各種調製法や調製条件の検討を行い、組成の制御ともに、粒径や形態、結晶性の制御を図った。一部の光触媒材料については結晶癖の発達した結晶を得ることに成功した。また、光触媒微粒子上で異方的に助触媒を修飾する方法を開発し、光触媒活性が向上することを確認した。さらに、光触媒/助触媒界面への中間層導入や、光触媒の表面処理に光触媒活性が強く依存することがわかり、良質な界面の形成が活性向上への重要な指針の一つであることを見出した。さらにこれらの種々の系において、in-situ IR、 in-situ XAFS、時間分解分光法等の手法を用いた評価を行い、キャリア移動、キャリア寿命、界面電子状態等に関する知見が得られ、光触媒設計へのフィードバックを行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本課題はほぼ順調に進捗している。光触媒微粒子上で異方的に助触媒を修飾する方法を開発できただけではなく、異方的修飾の概念を取り入れた新規な光電極作製法の開発にまで至っている。これらによって、水素生成サイトと酸素生成サイトの分離構築や、より詳細なin-situ分光評価が可能になるものと期待される。
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今後の研究の推進方策 |
光触媒の粒径や結晶性、形態の制御を目指すとともに、異方的修飾や水素生成サイトと酸素生成サイトとの分離構築、助触媒との良質界面設計などに取り組み、光触媒活性の飛躍的向上を目指す。研究分担者らによるin-situ分光評価などによる知見を活かして、光触媒開発、助触媒開発、界面設計といった材料開発を行う。また、従来の紫外光応答型光触媒とは異なるキャリア挙動も観察されており、適宜測定システム等の改良等を行い、より詳細な評価・解析を実施する。
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