研究課題
1.2方向エックス線透過装置による屍体足の観察実験を,慶応大学医学部解剖学教室にて,7回実施した.得られた知見を以下に示す.(1)歩行中に足部にかかる力や幾何学的拘束を再現するための歩行シミュレータ(ロボット)については,研究初年度から開発を進めているが,人間の歩行で生じるような床反力パターンを創り出すために,ロボットをどのように駆動すればよいか,駆動様式とその制御方法についてさらなる検討を加えた.本年度は,実験の再現性を担保するために,シミュレータ全体の剛性を上げ,人間様の床反力を発生するための駆動方法を開発した.(2)歩行シミュレータを用いた屍体足への負荷実験を行い,その際の2方向エックス線透過装置の出力データを得た.前年までに開発した,自動的に骨の位置・姿勢を推定するためのアルゴリズムを適用し,骨の観測を行い,足部内の骨の動きを定量的に評価した.2.有限要素法に基づく足部のモデルを作成し,動的シミュレーションを実施した.その結果,足首に実際の歩行中の変位を与え,アキレス腱などの外来筋に適当な力を発生させることによって,人間の自然な歩行のような床反力パターンを生成できることを示した.3.ヒトに見られるような横足根関節の構造を真似たロボット足部を試作し,二足ロボットの装着,歩行を実現することによって,このような関節が歩行の安定性に関与しているという実験データを得た.4.一連の研究で得られた成果を,学会誌解説や著書で社会的に公開した.
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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バイオメカニズム
巻: 23 ページ: (未定)
Journal of Foot and Ankle Research
巻: 8(1) ページ: 1-10
10.1186/s13047-015-0079-4
Bioinspiration & Biomimetics
巻: 10(6) ページ: 66009
10.1088/1748-3190/10/6/066009
システム/制御/情報
巻: 59(10) ページ: 387-393