研究概要 |
(1) 国際連携による法情報の共有IT環境の構築 (a) 韓・台・中の法令とその英訳からなる文対応付き対訳コーパスを構築。(b) 日本法に関する情報の迅速かつ網羅的な発信のために「法令のあらまし」文書の文書構造化手法と翻訳支援手法の開発を推進。 (2) 高度な翻訳用辞書データの集積 (a) 日中韓台多言語法令用語対訳辞書(CJKT法令用語辞書)を構築。同辞書は、漢字文化圏の主要法域の法概念の意味と対応関係を横断的に可能にするもので、約13,000語の対訳辞書項目候補を抽出。(b) 英文官報から、法令用語日英対訳表現抽出手法の開発を推進。全2,802号に掲載の英訳法律全1,624本、および憲法施行前公布法律152本の和文につき、対訳コーパス(156,562文)を構築。 (3) 法令平易化技術の開発 (a) 4法域の法律専門家と協力して、特定のテーマについて理解するための法情報パッケージ(LawPack)を開発。このパッケージは、国際的な意見交換のためのウェブ上のフォーラムから構成するという原案をまとめた。(b) 「親権」をテーマとし、LawPackサンプルの開発を行った。台湾中正大学の研究協力者が開発を先行し、最新法令とその英訳、判例へのリンクも含む形となっている。 (4) e-legislation研究との連動 全国の自治体の条例・規則を横断的に活用できるデータベースに立法支援機能加えた「eLen」システムを全国の自治体に提供し、現実の利用に供した。全国1,790の自治体に対し、実利用団体は770団体。集めたデータは、全国の約9割(1,606団体)の自治体の全条例・規則である。これは982,796本の条例・規則を蓄積し、国内初で最大のデータベースである。 (5) 比較法研究者連携環境とIT支援 韓国法制処、法令情報管理院、台湾中正大学、中国人民大学と協働で作業を進めた。
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