研究課題/領域番号 |
23224012
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研究種目 |
基盤研究(S)
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
丸山 茂徳 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (50111737)
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研究分担者 |
大森 聡一 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 特任准教授 (90267469)
趙 大鵬 東北大学, 理学研究科, 教授 (70304665)
横山 哲也 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (00467028)
駒林 鉄也 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (20444119)
千秋 博紀 千葉工業大学, 惑星探査研究センター, 上席研究員 (30359202)
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キーワード | 大陸地殻 / 構造浸食 / 沈み込み帯 / 第二大陸 / マントル対流 |
研究概要 |
表層地質グループは、イギリス、スコットランドおよびウェールズ地域から砂岩を系統的に収集した。収集された砂岩はすでに粉砕され、ジルコン分離を行った。また、既に所有している各大陸の成長とともに作られた造山帯の砂岩を解析し、その中のジルコンの年代頻度分布曲線を描いて、各大陸縁の成長と構造浸食で失われた大陸地殻を定量化することを目指した。 高圧実験グループは、原始大陸地殻(アノーソサイト+TTG)に多く含まれるカルシウムペロブスカイトの圧力・体積-温度状態方程式の構築を行った。レーザー加熱式ダイアモンドセルに試料を封入し、高輝度放射光施設Spring-8にて高温高圧X線その場観察実験により、ペロブスカイトの格子体積のデータを取得した。また、第一原理計算により、沈み込んだ大陸地殻物質のP、S波の速度を全マントル深度で計算した。 地震グループは、全地球規模とアジア大陸下のP波トモグラフィー像の改良と精度の向上を図った。結果をいくつかの論文に発表した。 地球化学グループは、液中レーザーアブレーション法(LAL法)によるジルコン分析法の開発に着手した。まずはレーザー光の吸収率が高い金属試料およびガラス試料にLAL法を適用し、回収試料のFe同位体比、Pb同位体比、U/Th比、U/Pb比を測定した。その結果、いずれも有意な同位体分別、元素分別を生じていないことが明らかとなり、本法の有用性が確認された。ジルコン(ケイ酸塩試料)への適用はレーザー光の吸収率の点で、今後の課題となる。数値計算グループは第2、第3大陸のサイズと自己発熱効果を組み入れたマントル対流計算のコードの改良を進めてきた。一部の定性的な結果を論文化した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
各グループとも研究実施計画の通り研究を遂行することができたため
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今後の研究の推進方策 |
予定通り次年度以降の研究を推進する。レーザーICPMSによるジルコンの大量迅速分析をさらに効率よく進める工夫を行う。今年度からPDを動員するため、研究速度の大幅な向上が期待される。
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