| 研究課題/領域番号 |
23225003
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| 研究機関 | 名古屋大学 |
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研究代表者 |
関 隆広 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40163084)
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| 研究分担者 |
竹岡 敬和 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (20303084)
永野 修作 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (40362264)
川月 喜弘 兵庫県立大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60271201)
原 光生 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (10631971)
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| 研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2016-03-31
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| キーワード | アゾベンゼン / 表面リンクル / エラストマー / ミクロ層分離 / ブロック共重合体 |
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| 研究実績の概要 |
1.微小領域規制に基づく形態発現と光応答高分子システムの構築：微小領域規制の系として、高分子ブレンド系およびブロック共重合体系を扱っている。ブレンド系については、本研究で購入した超微小インクジェット装置を用い、微小領域にて、スピンコート等の通常の製膜では得られない、ブロック共重合体のミクロ相分離に匹敵するレベルの相分離構造が得られることを見出した。ブロック共重合体薄膜系では、微小領域の制御に先立ち、スピンコート薄膜でのミクロ相分離構造の光配向挙動の把握を進めた。ミクロ相分離構造の方位を偏光を用いて変換できることを明らかにし、その過渡的変化に対するリアルタイム観測を放射光施設（つくばPF）にて行った
2.光応答表面リンクル形成：シリコーンエラストマー膜の表面上に液晶性アゾベンゼン薄膜を設ける手段として、薄膜の転写と表面グラフト重合を行った。これらの方法により、リンクルの形成とその消去が光で可能であることを見出した。紫外光でパターニングを行うことで、未露光の部分のみリンクルが生じ、リンクル構造自身の光描画が可能であることを示した。
3.ブロック共重合体薄膜の光配向及び空気表面からの液晶材料の光配向制御：ブロック共重合体のミクロ相分離構造の光配向のスイッチング挙動の観測を進めるうちに、空気界面の制御がホモポリマー液晶系とブロック共重合体系ともに本質的に重要であることが明らかとなった。光配向表面はこれまで専ら固体基板が用いられており、多くの知見が得られている。本研究では空気側の表面に設けた20 nm程度のアゾベンゼンブロック共重合体の超薄膜を用いて、空気側から高分子液晶膜の分子配向を光で自由に制御する方法を初めて提案した。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
空気界面からの液晶材料の光配向制御：液晶材料の光配向制御は、固体基板表面から行うことが常識であったが、空気界面からの光配向が可能であることを新たに見出した。この発想は当初計画にはなかった新たな発展であり、当初の計画以上に進展していると判断できる。
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| 今後の研究の推進方策 |
特に問題点はない。膜厚測定について、装置の不調があり平成26年度への繰越を申請したが、現在はこの点を克服し研究を問題なく推進できる状況にある。残る２年で新たかつオリジナルな研究成果を数多く出せるよう研究を推進していく。
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