研究課題
基盤研究(S)
50種類以上の新規ET陽イオンラジカル塩を開発し、特に3種類のκ-(ET)2X塩(スピン液体、valence bond solid、常圧超伝導)の新規開発に成功した。また、三回対称性陽イオンを用いて、スピン三角格子を形成する新規C60陰イオンラジカル塩の系統的な開発を推進した。開発したラジカル塩について常圧ならびに加圧下での諸物性測定を行い、スピン液体の低エネルギー励起の理解や、外場印加(温度、圧力、磁場など)による新奇電子相の実現に成功した。また、光学測定によるスピンフラストレーションの実験的評価法の開発や、電界効果を用いたキャリア注入によるスピン液体の絶縁体-金属転移の誘起に成功した。
有機物性化学