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2011 年度 実績報告書

超高速微細ピクセル検出器が拓く構造生物学の新展開

研究課題

研究課題/領域番号 23227003
研究機関大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構

研究代表者

若槻 壮市  大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 教授 (00332114)

研究分担者 後田 裕  大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (10342601)
清水 伸隆  大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 特別准教授 (20450934)
樋口 岳雄  大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教 (40353370)
松垣 直宏  大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 助教 (50342598)
田中 秀治  大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 准教授 (80311124)
キーワードX線結晶解析
研究概要

DEPFET検出器がX線の回折点観測にも原理的に利用できることを証明するため、KEK放射光施設のタンパク質結晶構造解析用X線ビームライン上に小面積のDEPFET検出器を設置し、タンパク質からのX線回折点イメージを観測してその分解能を評価する実証実験を行った。検出器を位置決めするためのステージには既存のものを組み合わせた簡易なものを用いた。条件を揃えた測定をDEPFET検出器および既存のPilatus検出器で行い比較した結果、DEPFET検出器で測定された回折点がより高い位置分解能を持つことが確認できた。
DEPFET検出器には現段階でピクセルサイズや読出しスピードの異なる2つのタイプが利用可能である。十分に強度を落としたダイレクトビームを用いて、それぞれの検出器のビームエネルギー依存性やビーム入射角依存性を調査した。ビームエネルギーを4keVから17keV近傍の範囲で変え、入射角を0度から60度近傍までの範囲で振って測定を行った。また、速い読み出しで得た画像データ情報に対し、読み出し回路内(FPGA)で情報蓄積(フレームヒットデータ情報を加算)にできるよう改良を行うことにより装置アライメントを効率的に行えるようになった。
DEPFET検出器から光ファイバー経由で送出された高速デジタル信号をRocketIOという通信規格で受信し、これを内部に一時的にバッファしてPCI-expressによってPCに出力するためのハードウェアと、そこに塔載されたVirtex-6 FPGA用のファームウェアを、ボード開発業者と協力して開発し、次年度以降のDAQ研究のための準備をした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成23年度の目標である、小面積のDEPFET検出器を用いたX線の複数の回折点観測を実行できたため。

今後の研究の推進方策

当初の計画どおり、小面積のDEPFET検出器を精度可動ステージに載せて移動させ、回折像を広い範囲で取得することを目指す。また、既存のCCD検出器やPILATUS検出器との比較を行い、位置分解能(ポイントスプレッド関数)、感度、感度の検出器ムラ、およびダイナミックレンジなどを評価する。一方、時分割実験に向けて読み出し頻度の上限の測定を行い、DAQに関わる問題点を調べる。

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公開日: 2013-06-26  

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