研究課題/領域番号 |
23227003
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研究機関 | 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
若槻 壮市 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 研究員 (00332114)
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研究分担者 |
後田 裕 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (10342601)
清水 伸隆 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 准教授 (20450934)
樋口 岳雄 東京大学, カブリ数物連携宇宙研究機構, 特任准教授 (40353370)
松垣 直宏 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 准教授 (50342598)
田中 秀治 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 准教授 (80311124)
三宅 秀樹 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教 (20403115)
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研究期間 (年度) |
2011-05-31 – 2016-03-31
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キーワード | X線結晶構造解析 / DEPFET検出器 |
研究概要 |
小面積のDEPFET検出器(256x64ピクセル、20ミクロンピクセルサイズ)を自動ステージで平面上を走査させ、放射光ビームの露光と同期させることで、広い立体角でタンパク質(ニワトリ卵白リゾチーム)結晶からの回折像を撮影した。各位置で得られた小面積の回折像は位置情報をもとに結合(画像処理)され、作製予定の大面積の検出器で広い立体角をカバーした測定を模擬した。合計390枚(=39行x10列)を若干のオーバーラップを含んで結合した回折像は、結晶からの特徴的な回折パターンを明瞭に示していた。また、特定の回折点に着目すると精細なプロファイルを得られていることが判明した。このような精密測定は実効的なピクセルサイズが大きいCCD検出器やPilatus検出器では不可能であり、ピクセルサイズの小さいDEPFETセンサーの特徴を示したものと考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
移動ステージと検出器を同期させて、放射光ビームラインにおいてタンパク質結晶からの回折像を広い立体角で取得した。既存のCCD型検出器と回折スポットの形状の比較を行い、DEPFETで撮影したイメージが高精細であることが確認できた。
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今後の研究の推進方策 |
放射光ビームラインにおいて溶液散乱像の測定・評価を行う。一方で、感度ムラや位置分解能(ポイントスプレッド関数)等の検出器の基礎データを収集し、平成26年以降の検出器製造に向けて、構造生物研究に最適なセンサー仕様を決定する。
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