研究課題/領域番号 |
23240010
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
塚本 昌彦 神戸大学, 工学研究科, 教授 (60273588)
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研究分担者 |
寺田 努 神戸大学, 工学研究科, 准教授 (70324861)
義久 智樹 大阪大学, サイバーメディアセンター, 准教授 (00402743)
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キーワード | ユビキタスコンピューティング / 全体プログラミング / マクロプログラミング / モバイルエージェント / プログラム変換 / センサネットワーク / 群コンピューティング / メタプログラミング |
研究概要 |
今後ユビキタスコンピューティング環境が実世界に浸透し、数千から数万ノードからなる多数のユビキタスデバイスを全体として連携させる必要性が高まることを想定し、本研究課題では、多数のユビキタスデバイスを全体としてプログラミングを行う「全体プログラミング」の枠組みを拡張し、トポロジ情報を入れてプログラミングを行う手法を検討している。具体的なアプローチとして、比較的自明なトポロジをもつ格子状有線ユビキタスネットワークGlocalGridを対象に、グローバル通信とローカル通信を組み合わせて、プログラム変換とモバイルエージェントの枠組みを適用する.本年度は報告者のグループで開発したGlocalGridデバイスを用いてグローバル通信とローカル通信を組み合わせて用いるコマンド体系を構築し、さまざまなコンフィギュレーションやトポロジチェックができるようにした。ローカルにhelloメッセージを出させて隣接のIDを確認したり、格子状に正しく接続されているかが検出できるようにした。 さらに隣接間で情報交換するための並列計算の枠組みを考え、小ステップで実現するためのアルゴリズムを考えた。これは次年度に予定しているローカルエンジンの強化において有効に活用できるものである。 また、GlocalGrid上で動作するモバイルエージェントを実装した。各デバイス上でインタープリタを動作させ、プログラムを受信するとそれを実行するような動作をさせるものである。特に変数評価コマンドの処理系を実装し、メタコマンドが実行できるようにした。さらに申請者らのグループで過去に検討してきたLISP言語処理系の構築を、改めてGlocalGrid上で行った。特にGlocalGridの格子形状を利用して、複数のデバイスをまたがるプログラミングを可能にした。 一方全体プログラミングの枠組みの一般性を考えて、GlocalGridとは別にプログラム変換のアプローチを行っている。一般のArdiunoデバイスを対象としてマクロプログラミングを変換するアプローチを取り、このシステムの処理系を分散型に対応できるような拡張を行った。従来の集中型と今回の分散型のメリット・デメリットを比較し、滴応的なコンパイルを行うことについても検討した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画調書に記述したプランに従って研究計画は進行している。Glocal Gridインフラストラクチャ、モバイルエージェントシステム、プログラム変換システムという3つの研究項目を挙げていたが、いずれもプロトタイプレベルでのシステムが完成しており、次年度の予定に向けて準備が整っている。研究を具体的に進めるに当たりいくつかの新しい手法を思いついたため、それについても同時に取り組んでいる。上記の研究成果で上げたLISP処理系や分散処理系の実装がそれにあたる。
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今後の研究の推進方策 |
Glocal Grid上のプログラミングに関しては、現在進めている様々なアプローチを統合して、適応的に利用できるような環境の構築を目指す予定である。変換プログラムに関しては目的に応じて最適なコンパイルが行えるようにすることや、システムをGlocal Grid上に展開していくことがあげられる。センサネットワーク上での近傍情報交換を用いてモルフォロジやセルラーオートマトン、画像処理のフィルタなどの計算が実際に行えるようにしていくことも課題である。いずれにせよ研究計画に従って進める予定であり、計画変更の必要性はない。
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