研究課題/領域番号 |
23240027
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
平田 オリザ 大阪大学, コミュニケーションデザイン・センター, 教授 (90327304)
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研究分担者 |
石黒 浩 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (10232282)
吉川 雄一郎 大阪大学, 基礎工学研究科, 講師 (60418530)
橋本 慎吾 岐阜大学, 留学生センター, 准教授 (20293582)
宮下 敬宏 株式会社国際電気通信基礎技術研究所, ネットワークロボット研究室, 室長 (50332771)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 知能ロボット / ロボット演劇 / アンドロイド演劇 / 現代口語演劇理論 |
研究概要 |
平成24年度では,平成23年度中に開発した人とロボットの位置を計測するレーザーレンジファインダを用いた人位置計測システムを用い,遠隔演技操作システムを複数のロボットをそれぞれ適切なタイミングで操作する機能拡張,移動ロボットのための障害物回避の自律機能の統合を進めた.これを2体の日常活動型ロボット Robovie-R3 が役者として登場する演目(「働く私」)および1体の人間酷似型アンドロイド Geminoid-F と1体のRobovie-R3 の2 種類のロボットが役者として登場する演目(「三人姉妹」)の創作,公演に適用し,拡張したシステムにより舞台上で複数のロボットを人間の役者の代わりとして動作させられることを確認した.また並行して,複数の人とロボットの関わりにおけるインタラクションを対話分析学的な手法を用いて分析する研究に着手した. また平成24年度では,1体のアンドロイドと1人の人間の役者によって構成したアンドロイド演劇「さようなら」の国内外での公演を通じて,人々がロボットによる表現をどのように感じるかについてのアンケート調査を引き続き実施し,比較文化的な分析を進めるとともに,新たに,国内4カ所(東京,熊本,大阪,名古屋),海外6カ国(オーストラリア・メルボルン,フランス・パリ,イタリア・パレルモ,デンマーク・オーデンセ,アメリカ・北米・数都市)で公演し,データの蓄積を進めた.また同作のタイミングが固定されたアンドロイドの発話に対する俳優の発話タイミング調整について音声学的な分析も並行して行ない,ロボット演劇におけるタイミングの再現性を評価した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
交付申請時に予定した2つのロボット演劇の創作をスケジュール通り,進めることができているため.また構成してきたロボット演劇・アンドロイド演劇が高く評価され続けていることで,国内外の数カ所での公演が実現できたことで,順調に評価のための基本データ取得ができているため.
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今後の研究の推進方策 |
順調にシステム開発,ロボット演劇の公演によるデータ取得が進められているため,H25年度ではこれらをもとに,遠隔演技操作システムの部分的自律化とアドリブ機能の実装に関する研究に着手するとともに,引き続きロボット表現の普遍性・文化依存性に関するデータ取得および分析を進めていく.
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