研究課題
最終年となる本年度では、前年度までの研究成果と調査に基づき、成果のさらなる外部発表と取りまとめを中心に研究を進めた。【a】「3次元空間における時空間の知覚的歪みの特性の解明」に関しては、3次元表現による視覚刺激の定位の歪みに関するデータの解析を進め、2つの国際学会に発表した。加えて、両眼視差を与えた刺激が道順の記憶に及ぼす影響、傾斜型両眼視差を用いた方向指示画像の知覚特性を調べた研究を完成させ、学会発表及び査読付き論文としての発表を行った。【b】「3次元空間における時空間の知覚的歪みの神経基盤」に関しては、ノイズや日常生活での展開を想定した上でのNIRS測定を行いデータの蓄積をスタートし、今後の展開に向けたノウハウの蓄積を行うことができた。【c】「3次元映像技術の使用・開発への知的基盤の整備」に関しての、3次元映像視聴時の知覚的影響や知覚的要因の洗い出しも継続し、立体映像がヒトの認知や情動へどのような影響を及ぼすのかに関する議論を深めるために、複数の研究会や委員会での発表や議論(例えばCEDEC2015での招待講演、デジタルコンテンツ協会委員会での議論)を行い、没入型ディスプレイなどの新しいメディアにおいて、戦略的な立体映像の使い方などを議論した。これらに加えて、「3次元表現が感性や意思決定に及ぼす影響」の研究に向けて、観察者の内的状態が時間・空間知覚に及ぼす影響、アブストラクトな表象と時間・空間知覚の関係、注意のダイナミクスと時間的・空間的記憶のインタラクションの研究なども行い、これらを3次元表現に展開する足がかりとすることができた。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2016 2015 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 5件、 査読あり 7件、 謝辞記載あり 4件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (14件) (うち国際学会 6件、 招待講演 1件) 図書 (1件)
Cognitive Processing
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人間工学
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